前橋育英がサヨナラ勝ち 九回表、狙い通りの好捕で勢い
2021年7月23日13時49分 朝日新聞デジタル
(22日 高校野球群馬大会準々決勝 関東学園大付3-4前橋育英)
同点で迎えた九回表。相手の先頭打者が右打席に入った時、前橋育英の二塁手・井上陽太(ひなた)(3年)に、マウンドへ上がった皆川岳飛(がくと)(3年)が声をかけた。目を向けると「もっとこっちに」と手を右翼方向へ動かしている。少し一塁側に構えると、思った通りの場所に打球が転がってきた。
芝生と土の境目で、横跳びしながら左手をめいっぱい伸ばして好捕。一塁手へ送球して打者をアウトにし、チームが勢いづいた。
その裏の打席では左中間へ二塁打を放ち、サヨナラ勝ちに大きく貢献した。仲間の元へ戻る途中、集中していて今まで聞こえていなかった応援が、一気に耳に飛び込んできた。
井上は「去年の先輩の分も甲子園に行けるよう、勢いをつけて決勝までいきたい」。準決勝での活躍も誓った。(松田果穂)