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7月22日の高校野球 熊本

2021年7月23日04時00分 朝日新聞デジタル

 「やはり雰囲気が違いました」。八代清流の選手は初めて8強として臨んだ試合に敗れた後、余韻をかみしめるように話した。藤崎台の観客席からは、全力のプレーに惜しみない拍手が送られる。大会は22日、準々決勝2試合があり、熊本北と有明が4強入りした。

     ◇

 「あきらめなかったらいけるよ!」「集中!」。仲間たちの声が聞こえる。六回表、八代清流の主戦中田大誠(3年)は再びマウンドに立っていた。深呼吸する。

 この回、先発の中田はつかまった。1アウトから3連打を浴びて2点勝ち越され、藤吉莉玖(2年)が継投。今大会の「必勝リレー」だったが相手の勢いは止まらず、流れを変えようと中田がピッチャーに戻った。仲間の声を聞き、心を落ち着かせた。「後ろにみんながいる」。15人目の打者を飛球にし、なんとか締めた。

 仲間の支えでここまでこられた。2年生の冬に右足をけがして練習に参加できなかった。「置いていかれるのでは」と不安になり、できることをしようとボール拾いをしたら、「けがが悪化したらいかん」とチームメートに気遣われた。新チームで副主将になり、積極的に提案や発言をする仲間たちに支えられてきた。

 「丁寧なピッチングで、試合の流れを作ってくれる」と山崎清貴監督。この夏、すべての試合で先発。堂々のエースは3回戦まで、藤吉との継投策で2失点以下に抑えてきた。

 この日もスライダーとチェンジアップで狙いを絞らせず、五回まで被安打2、失点1に抑えていた。だが六回、いつも通り投げているはずなのに内角の球をことごとく打たれた。「これまでの疲労がたまり、集中力がきれた」。これで最後かな。終わってほしくない――。最後の打者を打ち取った後、マウンドの上で思いが交錯した。

 試合が終わった。整列し、涙を流す後輩たちに「来年は任せたよ」と声をかけた。仲間たちと野球をやれてよかったと思う。この夏、4試合で投げたのは431球。仲間が「よく投げきった」とねぎらってくれた。

 「これまで野球漬けでした。進学して理学療法士をめざしたい」。試合後、はにかむように笑った。(屋代良樹)

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