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「米子松蔭のこと忘れられず」境エース、もやもや消えた

2021年7月22日14時12分

 (21日、高校野球鳥取大会 米子松蔭3-2境)

 九回裏、2死満塁。マウンドで境の左腕エース、高塚大輔君(3年)は、自分を落ち着かせるように大きな息をはいた。打席には米子松蔭の4番、小野陽一朗君(同)。自慢のスライダーは三遊間を抜かれ、サヨナラ負けを喫した。

 米子松蔭には、ボーイズ時代から一緒にプレーした山崎泰輝君(同)ら多くの仲間がいた。出場辞退を知ったとき、「楽しみにしていたので信じられなかった」。気持ちを切り替え、次に対戦する八頭との試合準備に取り組んだが、「ずっと米子松蔭のことが忘れられなかった」。

 再び対戦が決まると、もやもやした気持ちが吹っ飛んだ。「『米子松蔭が(大会に)出ていれば……』と、後で周りから言われるのが嫌だった。ちゃんと倒して、甲子園へ行きたいと思っていた」

 この日は直球やスライダーのほか、中盤でチェンジアップも多用。米子松蔭打線を八回まで5安打に抑えた。終盤はひじの痛みに耐えながらの投球となったが、高塚君は「最後に負けてしまったけど、本当に楽しかった」と晴れやかな表情を見せた。

 捕手の加治佐光君(2年)は「今日も気持ちが入った最高の投球だった。プレーでチームを引っ張る先輩で、もっと一緒に野球をしたかった」。足立泰則監督は「継投のタイミングを失ってしまった。シード校相手にしっかり戦えたが、勝たせてやりたかった。指導者の力不足です」と悔しさをにじませた。(大久保直樹)

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