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プロ注目149キロ右腕が敗戦 打倒私学貫き公立で成長

2021年7月20日14時13分 朝日新聞デジタル

 (19日 高校野球兵庫大会 武庫荘総合0-7神戸国際大付)

 「絶対に0点に抑えてやる」。最速149キロを誇る武庫荘総合のエース斉藤汰直(たいち)君(3年)。ここまで2試合連続コールド勝ちの私学の雄に対し、真っ向勝負を挑んだ。

 初回は打者3人を、見逃し三振、一邪飛、セカンドゴロに打ち取った。すべて最後は自慢の直球。ベンチから「ナイスピッチャー」と勢いよく声が飛んだ。

 プロ注目の速球派右腕は、打倒私学にこだわる。

 軟式野球部のエースだった中学時代にさかのぼる。阪神地区の選抜チーム入りしたが、周りは自分より速くて伸びのある直球を投げる投手、制球力のある投手ばかり。自分も投手で勝負したかったのに、任されたのは三塁手だった。悔しかった。

 選抜チームのライバルたちは、県内外の強豪私学へ。「負けたくない、俺は公立でやってやる」。自宅から近い、甲子園経験のない公立校に進んだ。

 腹筋や背筋、ロープを使ったトレーニングが組み込まれたサーキットトレーニングに、必死で食らいついた。高校2年になると、冬はウェートや下半身強化に取り組んだ。中学時代は130キロ前後だった球速は、徐々に上がった。

 練習試合で私学と対戦すれば実力差にはね返されたが、そのたびに「私学を倒したい」という気持ちが強まった。投球の幅を広げるため、カーブやスライダーにも磨きをかけた。

 そして最後の夏。昨秋の県大会優勝校で、今春の選抜出場の神戸国際大付と同じブロックになった。「やってきたことを試せる」。大会前から対決を心待ちにしていた。

 立ち上がりは上々だったが、気持ちが強すぎた。力んで直球が高く浮いた。二回以降は失点を重ね、五回途中でいったん降板。六回にマウンドに戻り、変化球も織り交ぜて無失点に抑えた。

 7回コールド負け。「気持ちは全てぶつけられた」。でも、相手校の校歌を聴くと、涙があふれ出た。「やっぱり悔しい。この悔しさを大学でぶつけて、プロで活躍できる投手になる」。そう誓った。(西田有里)

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