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20Kの記録作ったエース去る 最後に失策の仲間に笑顔

2021年7月20日12時52分

 (19日、高校野球群馬大会 東農大二8-1伊勢崎工)

 七回裏2死二塁。6点差を付けられ、コールド負けのピンチ。伊勢崎工のエース京田聖也(まさや)(3年)は次打者をフォークで三振に打ちとったが、ボールが後方に転がり振り逃げに。一塁への送球がそれる間に走者が生還し、コールド負けが決まった。

 気迫を前面に出す投球スタイル。今夏3度目の登板も、まさに「熱投」を体現する投球だった。1球1球投げるたびに、帽子がずれる。要所を締めれば「よっしゃあ!」と雄たけびをあげる。

 この日奪った6三振のほとんどはフォーク。昨秋の県大会での敗戦を機に、球種を増やす必要性を感じ、冬以降に習得した。黒沢和也監督は「研究熱心で好奇心が強い子」と評する。

 1、2回戦で計14イニング、球数は240。黒沢監督は、1回戦以降の毎日、「行けるか?」と状態を聞いていた。体の重さはあったが、一回に先頭打者本塁打を浴び「自分の出来ることを最大限やろう」と開き直った。投げていくうちに不思議と体が軽くなった。

 試合は終盤へ。午前中から30度を超える暑さも加わり、疲れはピークを迎えていた。京田は2死後に連続四球を与え、2安打を浴びた。伝令を通じ、黒沢監督からは「おまえに任せた」と託され、内野手からは「ストレートを投げてこい」と声をかけられた。

 コールド負けが決まった瞬間、悪送球をした選手に自ら笑顔で歩み寄り、胸を軽くたたいて励ました。涙はなく、晴れやかな表情で相手の校歌を聞いた。「相手は強かった。思う存分投げられたし、悔いはない」

 入学してからの2年半、チーム内では意見が合わずぶつかり合ったこともあった。試合後、主将でバッテリーを組む山田健心(3年)は「一緒に頑張ってくれてありがとうと伝えたい」と、京田への感謝を口にした。

 5回コールド勝ちを収めた1回戦の前橋商戦。昨秋準優勝校を相手に5回2安打の好投を見せた。2回戦の大泉戦ではスライダーを駆使し、20奪三振で大会記録を23年ぶりに更新した。強さと優しさを兼ね備えたエースは、強烈な印象を残して大会から去った。(中村瞬)

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