7月19日の高校野球 福岡
2021年7月20日04時00分 朝日新聞デジタル
福岡大会は19日、5回戦4試合があり、8強にまず4校が名乗りをあげた。福岡大大濠は大会初先発のエース毛利が、真颯館は連投のエース松本翔が、それぞれ1失点で完投した。筑陽学園は本塁打攻勢で北筑を逆転。柳川は香椎と息詰まる投手戦を演じ、延長十回で決着をつけた。
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八回表。北筑は四球の走者を犠打で送り2死二塁。仲間が作った好機に、井生祥太朗君(3年)は「自分の失点は自分で取り返したい」と思い打席に入った。七回裏、自身が2本の本塁打を浴び、筑陽学園に試合をひっくり返されていた。しかし申告敬遠されて後続も断たれ、試合も敗れた。
エースで4番打者だが、プレッシャーはなかった。「個々ではなく、みんなで戦うチーム。支え合ってやってきた」。三回表の打席では重点的に練習していた内角のストレートを左翼席に運んだ。
3打数2安打2打点。それでも試合後、「点を取られて申し訳ない」と泣きながら繰り返した。「みんなと、もっと野球がしたかった」と悔しさをにじませた。(杉山あかり)