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選手と両立、16代目の「柱」 父は元プロ野田浩司さん

2021年7月19日15時14分 朝日新聞デジタル

 (18日、高校野球兵庫大会 長田9-6甲南)

 「楽しめ」「切り替えろ」「次しっかり」

 六回表、連続適時打などで3点追加され、5点差に引き離された。なおも2死二塁の苦しい展開。甲南の三塁手野田泰司朗君(3年)は、呼びかけた。

 グラウンドの仲間を見渡すと、いつもと違って不安そうな表情だった。「自分のところに球が飛んできたらどうしようって思っているんじゃないかな」。でも呼びかけると、表情がやわらかくなった。次の打者はセカンドゴロで切り抜けた。

 昨冬から「プレーイングマネージャー」を務めてきた。選手でもあり、身だしなみや連絡の管理などプレー以外の面で仲間たちを束ねる役だ。岡山毅監督の就任後にできた役職で、野田君は16代目になる。

 最初は「もっと先を見て、考えろ」とよく岡山監督に怒られた。意識して選手たちのことを見るようにすると、だんだんと視野が広がった。「今日も周りをよく見て声や指示を出してくれた。うちの柱です」と岡山監督もたたえた。

 選手との両立に苦しむこともあったが、この日は2死から2本安打を放つ活躍で、1打点を挙げた。父はプロ野球の阪神やオリックスで投手として活躍した野田浩司さん。打席に入ったら「重心を低くいけ」という助言をもらい、直球を低く振り抜いた。盗塁も2度決めた。思い残すことのない夏だった。(西田有里)

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