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7月14日の高校野球 岩手

2021年7月15日04時00分 朝日新聞デジタル

 第103回全国高校野球選手権岩手大会は7日目の14日、県営、花巻、森山の3球場で1回戦計8試合があった。大野・種市・紫波総合が花泉を5―3で破り、連合チームとして岩手大会で初の勝利を挙げた。今大会初の延長戦となった遠野対千厩は、遠野が1点差に詰め寄った千厩を振り切った。15日から2回戦に入り、3球場で計8試合がある。

     ◇

 相手打線は初回からバットがよく振れていた。

 「低めに集めよう」

 大野・種市・紫波総合の主将でエースの下苧坪(しもうつぼ)颯汰君(3年)は、小子内(おこない)海登捕手(3年)が構えたミットに、テンポよく投げ込んでいく。

 二回表に左越え本塁打を浴び、先制を許したものの、その裏には自らのバットで左越え本塁打を放って同点に。すると一気にリズムに乗った。

 「いつもよりキレがよくて重い」。小子内君が感じた投球は、得意の直球がさえ、三~五回は二塁を踏ませずに切り抜け、六回表には自己最速の137キロを記録した。

 「連合で夏1勝の歴史を作ろう」。この言葉を合言葉に、1948年以降、岩手大会で記録のない連合チームの初勝利をめざし、頑張ってきた。

 中でも、連合は種市の3年4人が核だ。

 バッテリーの下苧坪君と小子内君、そして、馬場斗一(とうい)君と上畑彪真(ひゅうま)君は、小学校から高校まで12年間ずっと同じクラス。中学で一緒に軟式野球をし、高校でもみんな野球部を選んだ。

 気まぐれだけど頼りになる下苧坪君と、物静かな小子内君。馬場君は部活でも教室でもムードメーカー。上畑君は何事にも真面目に取り組むタイプだ。口げんかをすることもあるが、すぐに仲直りする。

 グラウンドはあちこちに草が生え、守備練習をするのが難しく、平日は専ら打撃練習に充てた。土日の練習試合では、ほぼすべての試合を1人で投げた下苧坪君を、小子内君ら3人が中心になってもり立てた。

 グラウンド整備を挟み、4点リードで迎えた六回表、下苧坪君の直球が浮き出した。

 相手打線は見逃さず、3連打で2点を返され、なおも2死満塁のピンチ。

 「下の球も全部止めるから、投げ抜け」

 小子内君から試合中にかけられた言葉をもう一度かみしめ、一息吐いて投げた直球はミットに収まり、三振に切って取った。

 その後息を吹き返した下苧坪君は、それまでの七つに加え、六つの三振を奪い、最後の打者を内野ゴロに仕留めた。

 「まだみんなと野球ができるんだ」。連合を代表した種市の校歌が球場に響き、新しい歴史を告げた。(西晃奈)

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