テニス部員がチーム唯一の安打 ラケット振る腰の動きで
(13日、高校野球新潟大会 新潟向陽0-7村上)
新潟向陽の唯一の安打は、テニス部からの助っ人部員、山田一輝(いっき)(3年)が放った。部員は8人。テニス部や美術部、バドミントン部の選手とともに試合に臨んだ。
小中で軟式野球を続けていた。親に「いろんなスポーツをやってみな」と勧められ、高校では野球部に入らなかった。だが、1年の頃、野球の経験者だと知った当時の監督に頼まれ、練習試合で控え選手としてベンチ入りし、コーチャーなどを務めた。新チームになった昨秋からは公式戦にも右翼手として出場するようになった。
2点を追う五回表、先頭打者として打席に入った。初球の内角直球をテニスのスイングの腰の使い方を意識して振った。打球は中前に転がった。チームは敗れたが、試合後「明るいチームでのびのびプレーできたから」とはにかんだ。(宮坂知樹)