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7月11、12日の高校野球 石川

2021年7月13日04時00分

朝日新聞DIGITAL

 梅雨空のグラウンドに快音が響いた。11、12日に県立野球場などで13試合があり、強豪校が登場した。春の県大会を制した小松大谷は安定した強さを見せた一方、昨夏の甲子園交流試合に出場した日本航空石川や星稜は、苦しみながら初戦を突破した。

     ◇

 「1点差で良い試合だから、このまま集中力を切らさずいくぞ」。五回終了後のグラウンド整備の時間。鶴来の主将で遊撃手の大河(おおかわ)翔(3年)は、部員をベンチ裏の投球練習場に集め、げきを飛ばした。部員らは「ヨシ!」と一斉に声を出した。

 「公立ナンバーワン」をこの夏の目標に掲げるチームの結束力を感じさせる一コマだ。だが、新チーム結成後の昨秋は、そこからほど遠い場所にいた。

 ダラダラと練習の準備をする。練習中、声かけをしても反応がない。「主将をやめたい」。悶々(もんもん)とした日々に悩み、ストレスからか、練習終わりに貧血気味で倒れたこともある。

 そこでチームは、3年生全員を「日替わり」で主将にさせるシステムを取り、主将の役目や思いを共有することにした。部員の自主性が徐々に芽生え、春には、目標に向かって進むチームに生まれ変わった。

 だから、大河はこの夏の初戦が優勝候補の星稜であっても、落ち込むどころか「ここで勝てば、勢いづける」と喜んだ。実際、この日の試合は、1点を争う投手戦だった。

 ただ、その1点の壁が厚かった。まさかの初戦敗退。それでも大河は胸を張った。「チームのまとまりは公立ナンバーワンになれた」

 その迫力は、対戦相手にも伝わっていた。

 「大河主将を中心にまとまりがあるチームだと感じた」

 試合後、星稜の主将中田達也(3年)はそう言った。(敬称略)(小島弘之)

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