スポブルアプリをダウンロードしよう

  • Sportsbull Android App
  • Sportsbull iOs App

すべて無料のスポーツニュース&動画アプリの決定版!

QRコードを読み込んでダウンロード

Sportsbull QRCode

7月10日の高校野球 茨城

2021年7月11日04時00分 朝日新聞デジタル

 第103回全国高校野球選手権茨城大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)は10日、ノーブルホームスタジアム水戸など5球場で1回戦10試合があった。そのうち5試合は1点差の好ゲームとなり、竜ケ崎一、科技学園日立、牛久栄進などが勝ち上がった。

 11日は3球場で1回戦6試合があり、2回戦出場チームが出そろう。12日は5球場で2回戦10試合があり、常総学院などシード校が登場する。

     ◇

 1点を追う八回表、1死一塁。茨城高専の田口祐人捕手(3年)は焦っていた。終盤だ。もう1点もやれない。

 そのとき、スタンド席から声が聞こえてきた。「落ちついていけよ」

 ふっと我に返る。次の投球を受けるとき、一塁走者が走り出すのが見えた。「どうにでもなれ」。無心で二塁上の遊撃手にボールを放ると、アウトに。笑顔がはじけた。

 背中を押してくれた声の主は、4年生の前主将で捕手の三浦秀介さん(19)だった。昨年、コロナ禍のため、選手権大会が中止になり、甲子園をめざすこともかなわなかった。

 休校が長引き、代わりに開かれた茨城県の独自大会にも出場できなかった。それでも、「後輩たちが自分たちと同じくらい悔しがってくれたのがうれしかった」と三浦さんは言う。

 茨城高専は5年制。ほかの4、5年生らと一緒にスタンドから後輩を見守った。「とにかく明るいやつ。田口が活躍すると盛り上がるんです」

 田口君は昨秋まで三塁手だった。三浦さんが練習に顔を出し、つきっきりで捕手の基本を教えてきた。

 暴投を防ぐ体の使い方や、盗塁阻止のための投球を指導した。扇の要がボールをそらせば、チームの勝敗に関わる。「体を投げ出して守れ」。三浦さんの教えだ。田口君にキャッチャーミットを貸し、2年分の思いを託した。

 試合は1点差で敗れた。でも先輩たちが応援してくれているのはしっかり見えた。練習で使い続けた先輩のミットを、返しにいくつもりだ。「去年の夏の分も頑張りましたよ」という思いを込めて。(伊藤良渓)

関連記事

アクセスランキング

注目の動画

一覧へ