7月10日の高校野球 福岡
2021年7月11日04時00分 朝日新聞デジタル
福岡大会5日目の10日は2回戦14試合があった。シード4校のうち東福岡、西日本短大付、沖学園が3回戦に進出。4試合は1点差の接戦となり、修猷館は4点差をつけられた博多工に逆転サヨナラ勝ちをおさめた。雨で中止になった4試合は11日に延期され、11日に予定されていた4試合が12日に変更された。
◇
伝習館の2年生投手・井上太陽君は試合前、監督に登板の準備をするよう言われ、緊張していた。出番は一回裏。東福岡に4点を先制され、なお二死満塁。マウンドへ向かい先発の3年生・兼子爽君に「頼むぞ」と声をかけられると、気持ちが落ち着いた。最初の打者に押し出しの四球を与えたが、次の打者は緩急をつけた配球で三振を奪った。
シードの東福岡を相手に二~五回は被安打2で、無失点。六回に2点を奪われたが、3年生捕手の末藤直樹君は「今日もうまく抑えてくれた」とたたえた。
試合後、3年生が抜けることが「不安だ」と、涙を流した井上君。「自分が全員を引っ張っていけるように頑張りたい」と声を振り絞った。(杉山あかり)