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7月9日の高校野球 岩手

2021年7月10日04時00分 朝日新聞デジタル

 第103回全国高校野球選手権岩手大会は3日目の9日、県営と花巻で1回戦計4試合があった。昨夏の独自大会覇者の一関学院が、一昨年の岩手大会で準優勝した大船渡を9―2の7回コールドで破った。

 降雨のため県営と花巻の第3試合が順延になり、この2試合は10日に県営で行われる。日程が1日ずつずれるため、14日の予備日も試合を行い、17日の準々決勝まで連日試合が続く。決勝は当初の予定通り、21日に開かれる。

     ◇

 1点を追う八回表2死満塁の場面。「キャプテン、頼んだぞ」。声援を背に専大北上の高橋麗温(れお)主将(3年)は代打に立った。

 狙いは直球。

 それが初球に来た。振り抜いたが、打球はセカンドの前へ。必死に走ったが、間に合わなかった。

 肩を落としてベンチに戻ると、こう声をかけられた。「お前がアウトになったなら、仕方ない」

 高橋主将は神奈川県出身。プロ野球選手になりたくて、中日や巨人で活躍した中尾孝義さんが監督をしていた専大北上に来た。

 昨夏は2番レフトでレギュラーの座をつかんだが、独自大会の開幕5日前に練習試合で死球を受け、左手親指を骨折。試合は応援するしかなかった。

 それでも、グラウンドを後にするのはいつも最後になるほど素振りに励んだ。そんな姿勢を見ていた仲間から、主将に推された。

 ただ、元来リーダータイプではなく、チームをどうまとめたらいいのか分からない。悩んでいると、中尾さんの後を継いだ及川将史監督に言われた。「お前が最後の打者になっても、仲間にいいと思わせるように行動で示せ」

 あいさつも練習中の合間のダッシュも率先した。同じようにできない仲間には、何度も言って諭した。直らないときには、声を荒らげたこともある。夏前には、個性の強いメンバーが一つになったのを感じた。

 チームは昨秋と今春の県大会の8強。初戦を突破すれば勢いが出る。ただ、夏の大会では過去4年間、初戦敗退が続いていた。

 この日は、盛岡三に一回裏、いきなり3点を奪われたものの、三回表に逆転。その裏に再逆転される息をのむ展開になった。

 ベンチスタートの高橋主将は守備から仲間が戻ってくるたび、「次、いけるぞ」「流れ、来てるぞ」と声をかけ続けた。

 だが、自分の次打者から始まった九回表は三者凡退に終わり、今年も初戦突破はならなかった。

 今日で引退。でも、卒業するまで、後輩の指導を続けるつもりだ。「ここぞの1本を打てずに泣いたことを、絶対に忘れない」。夏での一勝は後輩に託す。(西晃奈)

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