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愛媛野球の良さは、きめ細かさと粘っこさ 必要なのは

2021年7月10日09時00分

 愛媛の高校野球が全国で通用しなくなってきた――。松山商の元エース井上明さん(70)は語ります。高校野球が進化するなか、愛媛の野球が全国で通用する力を取り戻すには、何が必要なんでしょうか。

 ――四国の高校野球をみると、明徳義塾(高知)一強の現状があります。

 やっぱり馬淵(史郎監督)の野球っていうのは、愛媛野球なんですよね。かつての松山商の野球です。

 僕が現役の時は、高知でスクイズなんかやると大ブーイングを食らうわけ。高知の野球は、打って、打って、抑えられたら負け。そういうものだった。

 でも、(愛媛出身の)馬淵はそれを覆してきた。いかにして勝つか。それを考えに考え抜いた野球をしてきた。練習も厳しいから選手も試合で諦めない。「ここが精いっぱい」の、もう一つ上をいく。そこから生まれるしぶとさがあるね。

 ――愛媛野球の面目躍如といったところですか。

 愛媛の野球のいい面は、きめ細かさと粘っこさ。それにスピードとパワーをどれだけ加えられるか。

 ブンブン振るだけの大味な野球は困るけど、次の展開を考えながら鋭いスイングができる。そういう野球が、愛媛だけじゃなく、全国のチームに必要ですよ。

 我々の時に比べたら、投手の球速も20キロ速い。150キロ投げる投手が何人もいるでしょう。それに対応するには、ちょこまかやってたってダメ。

 ――1週間500球の投球制限が夏の選手権大会では初めて導入されます。タイブレークもあります。

 これだけ夏も暑くなってさ、いま「延長十八回」なんてあったら、「それはどうか」と思いますよ。新しいルールは、選手の体を守るために必要だと思う。

 公立校にとっては投手を二枚も三枚も確保する必要があって、大変だと思う。でもね、打撃投手をやらせてみるとか、そうやってキャリアを積ませる。すると、思わぬ才能が見つかるかもしれない。

 僕は毎日、打撃投手として200から300球を投げて体力をつけた。球は高速化しているし、ケガしやすくなっているいま、体力を鍛える練習は必須です。

 ――投手のケガ予防にどんなことが必要ですか。

 僕は現役時代、授業中は引き出しに平たい石を置いて、右手の人さし指と中指でたたいていた。指先を強くするためだね。夜は必ず手にクリームを塗って、手袋をして寝た。球に回転をかけるのは指先。もし傷がついたら、指をかばって筋肉を痛めちゃう。

 記者になってから、選抜で全出場校のエースの指先を見たことがあります。手入れができていない子は、たくさんいました。爪が割れている子もいた。

 いかにボール球を投げないか、ということにも気を配らないといけない。いまは継投で投球数が減っているからフォームがバラバラ。だからストライクが取れない。そういう悪循環になっている。

 ――フォームを安定させるコツは。

 球のリリース位置、軸足の筋肉の止め方、呼吸の仕方、スパイクの位置まで決める。そして同じタイミングで投げる。これをくり返すと、「こう動けばそこに行く」というのが分かってくるわけです。どうもストライクが入んない時は「呼吸が乱れているな」とか、チェックできる。

 僕は平凡な投手だったから、細かいことを考えるわけです。すごい投手なんかそういないんだから。

 ――2年ぶりとなる夏の選手権大会を迎えます。コロナ禍で制約もあるなか、練習してきた球児たちにエールをお願いします。

 制約があるのはみんな同じ。甲子園で野球ができると信じて、頑張ってもらうしかない。

 練習ができない時、おすすめしたいのは、ルールをもう一度研究すること。ルールを知らない子は結構いるし、レベルの高い球児は常にやっている。ちょっとでもいいの。やってみてほしいな。(聞き手・照井琢見)

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