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7月8日の高校野球 岩手

2021年7月9日04時00分 朝日新聞デジタル

 第103回全国高校野球選手権岩手大会は2日目の8日、県営と花巻の2球場で1回戦計6試合があった。春季県大会8強の宮古商工は九回、不来方に逆転サヨナラ勝ちし、伊保内が一関高専に競り勝った。9日は2球場で1回戦6試合があり、昨夏の独自大会覇者の一関学院と一昨年の岩手大会準優勝の大船渡が対戦する。

     ◇

 両チームとも無得点で迎えた四回表。不来方の北舘夢大(ゆうた)捕手(3年)は、2死一、三塁の場面で打席に向かった。「今までで一番楽しい打席だ」

 ファウルが続き追い込まれても、落ち着いていた。そして5球目。内角に来た直球を振り抜くと、打球は左中間を抜け、走者2人がかえった。沸き立つベンチに、二塁上で両手を挙げて応えた。

 不来方は4年前、春の選抜大会に出場。入部時は甲子園を夢見ていたが、現実は厳しかった。

 部員は現在15人で、捕手は1年のときから自分一人だけ。右肩と右ひじに加え、腰とひざにけがを負ったが、痛みを押して出るしかなかった。

 だがその分、チームの結束は強く、仲間の好不調はすぐに分かる。

 阿部颯太投手(3年)の場合、「目が点」になるのは焦っている証拠だ。七回裏に続き、八回裏も走者を得点圏に背負うと、そのくせが表れた。

 北舘捕手はタイムを取ってマウンドに行き、声をかけた。「フォアボールでいいよ」「リラックスしようぜ」。何とかピンチをしのいだ。

 しかし九回裏、連打を浴びたあと、セーフティーバントに悪送球が重なり、同点に追いつかれた。

 2番と3番を申告敬遠にし、満塁で迎えた4番打者。「ここからだ」。気持ちを入れ替えたのもつかの間、2球目をはじかれ、左翼に犠飛を放たれた。

 「まだいける、刺せる」。ミットを構えたが、球が返ってきたのは、サヨナラの走者が本塁を駆け抜けたあとだった。

 グラウンドを後にすると、仲間や両親の顔が次々と浮かんだ。もっと一緒にやりたかったし、そのプレーを見せたかった。

 未練がないと言えばうそになる。でも、出し切った。「悔いはありません」。その表情はすがすがしかった。(西晃奈)

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