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内野手役はネット 選手12人、少人数チームの工夫

2021年7月17日16時15分 朝日新聞デジタル

 「外野行ったぞ!」「スライ(ディング)! スライ!」

 6月下旬、静岡市葵区にある静岡農のグラウンドには、練習に励む選手たちの声が響いていた。バッティングマシン相手のフリー打撃だが、塁上には、走塁練習をする選手たちの姿もあった。

 勢いのある内野ゴロが飛んだ。二塁走者は、一、二塁間に転がった打球の行方を追う。視線の先には内野手ではなく緑色のネット。打球がネットの横をすり抜けたのを確認すると、全速力でホームに向かった。

 同部の選手は3学年でわずか12人。マネジャーを含めても16人の小所帯だ。当然チーム内で紅白戦はできない。すべてのポジションに選手を配置しての実戦練習もままならない。

 そんな環境下で編み出したのがネットを内野手に見立てた全体練習だ。外野からの返球はないが、選手たちは「今のタイミングじゃアウトだろ」「三塁回ってスピードが落ちてるぞ」と、返球をイメージしながら、互いに気づいたことを指摘し合う。ネットの正面に飛んだ打球はアウトの決まり。ダブルプレーを避けるため、とっさの打球判断も鍛えられる。

 「アウトカウントに応じた打球の打ち分けなどケースバッティングの練習。外野の守備練習、そして走塁練習。これ一つで走攻守全て兼ね備えているんです」。梅原幸正監督は話す。「うちは人数が少ないから出来ることも限られる。少しでも実戦に近い練習をめざしています」

 全校生徒684人の6割以上を女子生徒が占める。そもそも選手集めは難しい。加えて12人の選手のうち、3人は1年生。この春までは9人ギリギリで公式戦や練習試合に臨んできた。全員がスタメン出場。守備時にベンチからの指示を伝える伝令すら用意できず、野球経験がある他部の生徒2人を「助っ人」に呼んで試合を続けてきた。

 「人数は少ないが単独チームで出場できるだけ恵まれています」。榊原大地主将(3年)は話す。助っ人を引き受けてくれた仲間たち、練習を手伝ってくれた卒業生、もちろん、監督や家族、たくさんの人に支えられて野球を続けることができた。

 「色々な人に助けてもらってここまで野球をやってきた。公式戦で勝って、少人数でもやれると証明したい」

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