正遊撃手の主将、志願の「バットボーイ」 陰から支えた
(7日、高校野球福岡大会 北九州市立3-2東海大福岡)
攻撃の時には、バットを片付ける控え選手「バットボーイ」として駆け回り、守備の時にはベンチから声を出し続けた。北九州市立の主将、野間口裕璃(ゆうり)君(3年)は東海大福岡との試合で陰から仲間たちを支えた。
背番号6の正遊撃手で、攻守の要。だが6月下旬に体調を崩し、練習できない日が1週間ほど続いた。この日も試合前のシートノックに参加したが、「調子が完全ではない」と、ベンチで見守ることになった。
先発メンバーから外れることが決まると、バットボーイを志願した。次打者らに相手投手の配球など気付いたことを助言する機会が多く持てるからだ。
「低めの変化球を振らされている。思い切って捨てていこう」「3年間やってきたことを信じて振り抜け」。主将の言葉に背中を押された仲間たちが逆転勝利をもぎ取ってくれた。「みんなを信じていた。次の試合はプレーでみんなに貢献したい」(吉田啓)