高校野球宮崎大会展望(上)A、Bパート
2021年7月8日09時00分 朝日新聞デジタル
第103回全国高校野球選手権宮崎大会(県高校野球連盟、朝日新聞社主催)は10日に開幕する。大会の見どころや注目選手について、県高野連の4人に座談会形式でパートごとに展望してもらった。2回に分けて紹介する。
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――選抜出場の宮崎商がいるAパートの展望は。
三原 宮崎商は投手の日高君が安定し、打線も強力だ。主将の中村君をはじめ、今春の九州大会では、西原君が1試合3本塁打という離れ業を見せた。
猪股 本塁打を狙える打者が4人くらいいる。140キロ台の直球を持つ長友君を含め、投手が二本柱になっているのが強みだ。日向も春の県大会で通算4本の本塁打を放った。攻撃力を前面に出せば勝ち上がるのではないか。
友納 日向と対戦する飯野は登録メンバーが9人ぎりぎり。チームワークは最高で、バッテリーもいい。
猪股 聖心ウルスラや都城東もいいチームだ。
友納 都城東の長尾君は今大会注目の投手。最速145キロ、常時140キロを投げ、コントロールもいい。
三原 今年は全体に好投手が多い。その中でも長尾君は指折りの右腕だ。完投能力があり、後半にも球威が落ちない。冬場にしっかりとトレーニングしたのだろう。ウルスラもシード校に引けを取らない。
浜田 ウルスラには右腕が3人ほどいる。中上君や内村君の調子がよければ、上位が狙える。諏訪君、青柳君の1、2番が出塁し、力のある藤原君に回せば得点力が上がってくる。
友納 小林秀峰も投手力があり、戦力はそろっている。大会までにしっかり試合経験を積めば、台風の目になるのではないか。都城農には、上石君という安定した投手がいる。打線は主将の有川君が中心だ。
三原 宮崎工もまとまっている。遊撃手の内倉君はいい選手だ。継投策で、ウルスラといい試合をするのではないか。
友納 ウルスラと都城東が対戦するなら、興味深い試合になる。
――Bパートはどうでしょうか。
三原 シードの宮崎日大、妻に見劣りしないチームがそろった激戦区だ。まず富島。2年生の本格派投手、日高君が夏に化けると手ごわい。捕手の桑畑君は肩もいい。走攻守そろった木村君は今大会ナンバー1の遊撃手ではないか。
浜田 先日の練習試合では、初球をバックスクリーンに運んだ。
三原 ただ、初戦で戦う鵬翔も手ごわい。右の松浦君、左の二方君がきちんと投げれば、いい勝負になるだろう。ほかに高鍋、都城商、宮崎第一と、力のあるチームが集中している。
――富島は抽選でシードにならなかった。
浜田 よかったと思っている。延岡学園、日南学園、宮崎商は実力が突出している。できればBがいいと思っていた。
猪股 延岡星雲―高鍋も好カードだ。延岡星雲は投手陣がよく、高鍋も総合力が高い。私は、妻に注目したい。左腕川崎君のピッチングが安定し、これまでしっかり実績を残してきている。勝ち上がって宮崎日大とぶつかるなら面白い。
三原 宮崎日大は故障していた古谷君が復活すれば投手力は万全だ。谷本君、人羅君、成松君とともに4人そろう。そして大会ナンバー1捕手の大山君がいる。攻守の要で、チームの精神的支柱でもある。
猪股 昨年活躍した古谷君が今年はほとんど投げていない。復調するなら、かなりの戦力となる。宮崎日大は打率も高い。それに対し、妻の投手陣がどんな勝負をするか。
三原 宮崎第一もかなり打撃はいい。八ツ代君という好打者がいる。パワーヒッターの大丸君もいる。
友納 都城商の投手陣もいい。3人の継投になるだろうが、河野君はスライダーの切れ味がよく、140キロくらい投げる。藤田君は緩急をつけるタイプ。宮山君も140キロを投げる。その相手となる日南振徳はいつも夏にしっかり仕上げてくる。今年も打線に厚みがある。
三原 このパートはどのチームがベスト8に入ってもおかしくない。
(C、Dパートは次回)(平塚学)