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連合チーム「米子・日野・境港総合」 各校の存在感示す

2021年7月7日09時00分 朝日新聞デジタル

 第103回全国高校野球選手権鳥取大会(朝日新聞社、県高校野球連盟主催)が10日、開幕する。2年ぶりの大会には部員不足に負けず、必死に努力する3校連合チームも出場する。

 5月下旬の夕暮れ、日野川のせせらぎと野鳥の声だけが静かに響く野球部グラウンド。ただ1人の部員だった日野の福山琉心(りゅうしん)主将(2年)が、入部したばかりの1年生部員と一緒に黙々と練習に励んでいた。

 福山君は米子市出身。父親の草野球でみんなが盛り上がるのを見て、「自分もやりたい」と地元の少年野球チームに入った。日野でも野球部を選んだが、昨夏、3人いた3年生が引退すると、部員は自分だけになった。

 「独りで続けるのは心細い……」。そんな思いもよぎったが、「やっぱり大好きなことは続けよう」と覚悟を決め、1人でランニングや筋トレに励んだ。守備練習やキャッチボールの相手を務めた田中雄大(ゆうた)監督(37)は「体力的にきついことは、同じ思いをしている仲間がいるからこそ耐えられる。よく1人で頑張ってきたと思う」と話す。

 そんな部に今春、大阪府出身で、地元のクラブチームで野球をしていた白石快吏(かいり)君(1年)が入部した。当初は別の部を検討していたが、「先輩も監督も優しそうだったから……」。初めての後輩を迎え、福山君は「まずはほっとした」と笑顔を見せた。ほかの部を兼ねる1年生も加わり、練習は活気を帯び始めた。

 日本高野連は2012年、それまで統廃合を控えた高校に限っていた連合チームの条件を緩和し、部員が8人以下の複数の高校で組めるようになった。日野は18年に単独で出場して以降、他校と組んでの出場が続く。今夏の鳥取大会も、昨年の独自大会と同じく米子、境港総合技術との連合チームで挑む。

 3校の場所が離れているので平日に練習できないが、境港総合技術主将の足立拓磨君(3年)は「集まるときは学校生活や趣味のことなどを話して、打ち解けるようにしてきた」と工夫を語る。連合チームの主将を務める米子の西沢一稀君(3年)も「人数が少ない分、みんな仲がいい。明るい選手が多く、盛り上がれるチームになった」。

 限られた練習試合も新型コロナ禍で制限が続いたが、6月20日、米子市内で久しぶりの試合に臨むことができた。指揮する米子の島谷智之監督(47)は試合が始まる前、選手たちにこう声をかけた。「3校それぞれに応援団がいて、思いがあることを忘れないでください。いい顔でプレーしてほしい」

 伝統もチームカラーも異なる中、懸命にワンチームになろうとする選手たち。3校の主将は「いずれは単独で出場したい」と声をそろえるが、そのためにも存在感を示し、部の伝統や思いを次に継承していく必要がある。

 目指すは部員不足による連合チームとして、初の鳥取大会1勝。そして甲子園へ。目標へ向け、闘志を燃やしている。(大久保直樹)

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