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奥本保昭さんに育成功労賞 元京都成章監督

2021年6月15日10時00分

 日本高校野球連盟と朝日新聞社が高校野球の発展に尽力した指導者を表彰する「育成功労賞」に、今年は府内から、京都成章(京都市西京区)の監督などを務めた奥本保昭さん(60)が選ばれた。「高校野球は人間教育」という考えで、京都成章を1998年の夏の甲子園、準優勝に導いた。

 高校野球との出会いは、小学生の時。地元の少年野球チームに入部して、本格的に野球を始めたところだった。京都代表として全国高校野球選手権大会に出場した平安高校(現龍谷大平安)を応援しようと、初めて足を運んだ甲子園球場に魅了された。大歓声の中プレーする選手を見て「甲子園でプレーしたい」。それが目標になった。

 桃山高校へ進学すると、野球部では1年時から、外野のレギュラーを獲得。左の強打者として名をはせた。3年夏にはサイクル安打も達成したが、甲子園出場はかなわなかった。

 2年生の時、指導者を目指すきっかけになる出来事があった。学校の掃除をさぼり、当時の監督に見つかったときのことだ。監督は「野球は正直や。人間性がプレーに出るぞ」。その年の京都大会は、2試合で無安打に終わる。「野球以前に、人間として成長しようと決めました」

 練習後の道具片付けや整理整頓、グラウンド外でのあいさつ――。率先して行うことで、一人の人間として成長できたと感じた。将来は、甲子園を目指しながらも、生徒を成長させられる指導者になりたいと思い始めたという。

 そして1986年、京都成章の開校に合わせて野球部の監督に就任する。奥本さんの高校時代の活躍を知る人物からの紹介だった。就任10年目の95年、憧れだった甲子園初出場を果たすと、98年には、準優勝に導く。

 選手らに、練習外の日常生活でも意識させていたことは「集中力」だった。「実は、特別に上手な選手ばかりではなかったんです」と、奥本さんは振り返る。

 当時、授業に集中できていない部員もいた。「そのままでは野球だけでなく、社会でも通用しない」と諭した。強豪相手に技術で勝てなくても、ここ一番の集中力で試合に勝つ。「野球は2時間集中しなければならないスポーツ。まずは50分の授業や、短い時間の掃除からしっかり集中しよう」。こう言い続けた。

 その結果、準優勝時のチームは「成章高校全体から応援されるチームになっていった」という。2006年に京都成章の監督を引退。08年から19年まで、塔南の監督も務めた。公立校の塔南でも「技術より、集中力と気持ちの差が勝敗を分けるぞ」と指導し続け、同校を府大会上位常連校にまで育て上げた。

 「教え子たちが指導者になってきている。そろそろ僕は引退せなあかんでしょう」と、高校の教員は定年退職。今春からは、花園大学野球部でコーチを務める。奥本さんは「大好きな野球に関われているだけで幸せ。これからも野球に関わり続け、生徒に指導し続けていきたい」と話す。(吉村駿)

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