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アウェーでつかんだ日本一 東海大相模「パセリ」の役割

2021年5月1日15時00分

 ■朝日新聞ポッドキャスト 「音でよみがえる甲子園」

 第93回選抜高校野球大会は、東海大相模(神奈川)の10年ぶり3度目となる優勝で、幕を閉じました。

 計5試合で、失策はわずか「1」。同校のOBで、2015年夏の甲子園に三塁手として出場した川地星太朗さんをゲストに招き、堅守を裏付ける練習法や、アウェーの雰囲気で優勝した当時を振り返ります。

 ――東海大相模ではよく「アグレッシブ・ベースボール」という言葉を聞きます。

 「アグレッシブ・ベースボールとうたってはいますけど、相模では歴代、守備がうまい選手たちが基本的に出ています」

 「僕はバッティングがひどかったので、守備だけで頑張ってました」

 ――守備はどのような練習を?

 「冬はバットの代わりに手でボールを転がして捕球するところから始まって、その距離をどんどん伸ばして、3、4箱目(1箱あたり約100球)ぐらいから、ノックを打ち始めます」

 「午前中はずっとその繰り返しで、7、8箱ぐらいやります。1ポジションあたり2、3人で、ひたすら守備です。守備が嫌いになるぐらいです」

 ――川地さん自身も「守備の人」でした。

 「新チームになってからの秋はセカンドで、翌年の春はショート。夏はサードで試合に出ていました。誰かがケガをしたら入る、という立ち位置でした」

 「ポジションによって、両隣の人が代わるので、そこでのコミュニケーションは大事にしていました。二遊間だと、サインプレーもあります。体に染みつくまで練習していました」

■打倒横浜と日本一しかない

 ――出場した第97回大会、東海大相模は優勝候補に挙げられていました。

 「なんでそう言われているのか、当時はよく分かっていませんでした」

 「入学したときに、門馬(敬治)監督からミーティングで、『君たちは、打倒横浜と日本一しかない』と言われました。練習の一つひとつで『日本一』と口に出したり、野球ノートにも毎日書いたりしていたので、そこの意思統一はすごかったですね」

 ――神奈川大会決勝の相手は、勇退を表明していた渡辺元智監督が率いる横浜でした。

 「横浜は当時、ノーシードだったんですけど、門馬監督が抽選会後のミーティングで『横浜は絶対に上がってくる。決勝は満員の横浜スタジアムでやるんだ』という話をしていました」

 「僕たちからしたら、アウェーの雰囲気で。グラウンドに入ったときに、スタンドにいる方々が『渡辺監督ありがとう』みたいなボードを掲げているのが見えました。怖いを通り過ぎて『うわー、すげえなぁ』と」

 ――甲子園の決勝も、仙台育英に追いつかれた際、球場全体が相手を応援する雰囲気になりました。

 「それも『すげえ』の方が、大きかったです。僕はサードで、仙台育英は一塁側だったんですけど、一塁ベンチの上からアルプススタンドまで、タオルを振ってるんですよ。他の選手と声を掛け合うときに、ライトの方を見たら『あっちも振ってるわ』と思ってました。そこはまだ分かるんですけど、監督の指示を見るときに三塁ベンチをパッと見たら、監督の上でもタオルが振られてるんです」

■野球と会社の組織は似ている

 ――甲子園で優勝した経験が、今の社会人生活に生きていることは?

 「僕はコーチから『パセリみたいな選手になれ』と言われていたんです。難しいたとえですけど……」

 「主役にはなれないから、チーム内の脇役として、主役を引き立てる選手になれという意味です。『あってもなくてもいいけど、あったらなおいいよね』という選手」

 「野球と会社の組織は似ていると思っています。野球はレギュラーがいて、ベンチで声を出す人がいて、データを出してくれる裏方さんがいて、スタンドで応援してくれる人がいて。同じ目標に向けて、役割を果たしています」

 「会社も一緒で、いろんな係の人がそれぞれの仕事をこなすことで、いい成果が出せるのかなと思っています。僕は仕事でも、表だって引っ張るタイプではないので、いろんな人をつなぐような社会人になりたいです」(井上翔太)

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