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監督になった父、コロナが生んだ2人の時間 東海大相模

2021年4月1日19時20分

 (1日、選抜高校野球決勝 東海大相模3-2明豊)

 決勝を戦った東海大相模(神奈川)の副主将の門馬(もんま)功(こう)選手(3年)の父は、同校の門馬敬治監督(51)だ。家では父と次男でも、グラウンドでは監督と選手。そんな中で共にコロナ禍を乗り越え、頂点に立った。

 1日の明豊(大分)戦でサヨナラ勝ちをおさめると、功選手は他の選手と同じように、門馬監督と握手を交わした。

 門馬監督は功選手が生まれる前の1999年から同校の指揮を執る。チームが甲子園に出る時は連れて行ってもらった。赤ちゃんの時はチームと同じ縦じまの小さなユニホーム姿でベビーカーに乗り、幼い頃は甲子園のアルプススタンドを走り回った。

 自宅は同校グラウンドの近く。野球は身近で、小学1年の時に始めた。2015年夏の甲子園で東海大相模が全国優勝した瞬間は、スタンドで見届けた。父や先輩の姿に「すごいかっこいい」と憧れた。

 4歳上の兄の大(ひろ)さんも、東海大相模で副主将だった。17年の夏、神奈川大会決勝で敗れた瞬間、スタンドにいた。泣き崩れる兄を見て、「何としても甲子園に行く」と相模に決めた。

 入部の前、父は言った。「これからは選手と監督として向き合っていく。普通の一選手として扱う」

 家ではテレビを見ながら冗談を飛ばし、鍋を一緒に囲む。クリスマスにはサンタに、節分には鬼になる。そんな「お父さん」を、グラウンドでは「監督」と呼ぶ生活になった。技術の指導を直接受けることは少なかった。

 それが、コロナ禍で変わった。昨年3月から約3カ月間、部活の全体練習が休止になり、寮の部員が自宅に帰った。この間、父に朝から夕方までマンツーマンでトスバッティングをやってもらった。「普段は聞けないこともたくさん聞けた。体の使い方も変えて、それがいま生きている」

 チームでは副主将になり、主将の病気離脱で選抜大会では途中から代わりを務めた。準々決勝で本塁打を放ち、ベンチ前で父とグータッチを交わした。

 母の七美枝さん(52)は2人の姿をずっと見てきた。「家では夫が功にちょっかいを出すこともある。下の子で、本当はかわいくて仕方ないんでしょうね」

 この日の閉会式。紫紺の優勝旗を受け取る功選手の姿を、門馬監督はベンチ前から見つめた。試合後には「一瞬だけ父親でもあるところを見せれば、こんなにうれしいことはない。ただ、優勝旗はみんなの力で勝ち得たもので大事にしたい」と話した。功選手は言った。「(親子での優勝は)自分しか味わえないと思うので素直にうれしい。普段は監督と選手だけど、振り返るとお父さんを日本一にしたんだなと思う」(黒田陸離、浅沼愛、小林太一)

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