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控え選手の悩める主将、月曜20時のじいちゃんとの電話

2021年3月27日17時45分

 (27日、選抜高校野球 東海大菅生5-4京都国際)

 第8日の27日に登場した京都国際の山口吟太(ぎんた)主将(3年)は控え選手だ。監督に直訴して主将になったが、「プレーでチームを引っ張れない」と悩み、毎週月曜の夜に祖父に電話で相談してきた。「じいちゃん」の言葉を励みに、目標の甲子園にたどり着いた。

 京都国際では例年、夏の大会を終えて3年生が引退した後、部員投票や監督推薦で主将が決まる。だが山口主将は昨年6月、小牧憲継(のりつぐ)監督に「新チームで主将をさせて下さい」と訴えた。「自分の強みは積極性。新チームを引っ張ってみよう」と思った。

 実際に主将になったが、ポジションは取れなかった。控えという立場に気が引ける。練習でレギュラーに声をかけられない。「遠慮するなら主将をやめろ」。小牧監督に叱られた。主将に向いていないかも、と落ち込んだ。

 「じいちゃん、どうやったら仲間がついてきてくれるかな」。月曜の夜、スマートフォンで祖父の池元冨夫さん(71)に相談した。

 自宅は滋賀県甲賀市で、京都市内の学校の寮で暮らす。寮生活では、電話ができるのは練習が休みの月曜日だけだ。ほぼ毎週、月曜の午後8時ごろに自室から祖父のスマホにかける。

 近くに住む祖父には幼い頃から遊んでもらった。遊びはいつも野球だった。中学時代は祖父が代表の野球チームに入った。京都国際の試合にも応援に来る。

 主将になりたいと直訴するかどうか。「最後までやり通せ」。主将を続けられるか。「考えすぎるなよ」。仲間を引っ張るにはどうしたらいいか。「人が見てない時に努力しろ」

 祖父はいつも、励ましてくれた。「吟太、主将が自信を持たないと仲間も自信を持ってプレーできないぞ。練習から人一倍やれ」

 元々は三塁手だが、ノックを二塁でも受け、捕手の練習もした。全体練習後に打撃練習を重ねた。部員から「姿勢で引っ張る頼れる主将」と言われるようになった。

 チームは春夏通じて初の甲子園出場を決めた。また月曜の夜、「じいちゃん、甲子園決まったよ」と報告した。「応援に行くぞ」と返ってきた。

 池元さんは実は、いつも孫の電話を待っている。月曜の夜、自宅の居間でスマホを手元に置いている。自分からはかけない。8時を過ぎても鳴らないと、「何かあったのかな」と不安になることもある。

 ついに立った甲子園。山口主将は初戦に代打で出場した。27日の東海大菅生(東京)戦は三塁ランナーコーチをしたが、逆転サヨナラ負け。池元さんはアルプス席で応援した。

 山口主将はまた月曜の夜、祖父に電話するつもりだ。「夏も絶対に甲子園に連れて行くよ」(吉村駿)

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