天理、健大高崎を下し選抜8強

2021年3月26日09時00分

 【奈良】25日の第93回選抜高校野球大会で、天理は健大高崎(群馬)を4―0で下し、8強に進んだ。選抜2勝は2008年以来。選抜で3度目の対戦となった健大高崎に初めて勝利した。

 天理のエース達は被安打2の好投で、三塁を踏ませなかった。攻めては一回、1番内山から3連打で1点を先制。二回は政所の適時打で1点、七回には瀬の適時二塁打で2点を加え、達を支えた。

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 2点リードの七回2死一、二塁、天理の4番・瀬千皓(せちひろ)君(3年)に打席が回った。一回の好機は三塁ライナーに倒れ、「今度はチームに貢献するぞ」と意気込んでいた。

 2球目のスライダーに体が反応し、打球は左中間へ。「打った瞬間、抜けたとわかった」。打者2人が生還し、貴重な追加点を奪った。

 瀬君は二塁上でベンチに向かって右手を大きく突き上げた。満面の笑みだった。

 1年生の秋の近畿大会や明治神宮大会でも活躍したが、調子を崩した。理想を求め、打席でも「球がきたらこう足を上げて……」と考えてタイミングが合わない。新チームの4番になっても、調子が戻らないまま昨秋の県大会が始まった。

 一緒に練習していた前主将・下林源太君から「三振でも投手にプレッシャーをかければ、チームに役立つ」とアドバイスされ、吹っ切れた。「とにかく自然体。きた球を返すだけ」。徐々に復調した。

 先輩たちから「大舞台になればなるほど調子があがる」と言われる。グラブには下林君が、一日を一生と思ってやれと「一日生涯」と書いてくれた。自分を導いてくれた先輩たちは、出場を決めていた昨年の選抜が中止に。この日、「成長した姿を見せよう」と思っていた。

 中村良二監督は「あの好機に長打を打ってくれて、すごく頼りになる4番」とたたえた。(米田千佐子)

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