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スタメン外れ、背番号も二桁…挫折越え人生初サヨナラ打

2021年3月24日10時41分

 (23日、選抜高校野球 市和歌山1-0県岐阜商)

 0―0で迎えた九回裏。1死一、二塁の好機で市和歌山の7番打者・亀井新生(ねお)君(3年)が打席に向かった。ここまでの3打席は遊飛などで凡退していた。「甘い球が来たら、たたきつけてやろう」。2球目、狙い通りの高めの直球を中前にはじき返し、二塁走者が生還。サヨナラの一打となった。

 昨年の秋季大会で、初めは1番打者だったが、結果を残せず途中からスタメンを外れた。「1番を任されたプレッシャーがあり、気持ちで負けてしまった」と振り返る。「練習しかない」と冬場はバットを1日500回振り込んだ。それでも背番号は5から12に。「悔しかった。結果を出してレギュラーで出てやろうと思った」。練習試合で粘り強い打撃で存在感を示し、スタメンをつかみ取った。大会前には、「小さいころからの夢だった甲子園の舞台で活躍し、勝利に貢献したい」と意気込んだ。

 亀井君について、半田真一監督は「入学当初から良いところで打ってくれる選手。勝負強さを買っています」と評価する。九回裏の好機で打席に送り出す際は、「前のバッターが決めてくれると思うな。必ず回ってくる。お前が打つんだぞ」と声をかけた。

 この日の凡退した3打席を亀井君は「スイング自体は悪くなかったが、気持ちが空回りした」と振り返った。大会前に「秋は調子が悪いときに引きずってしまうことがあったが、最近はなくなった」と話していた通り、第4打席で修正した。「(小園)健太が0点に抑えてくれていた。1点取れば勝ち。自分が決めてやろう」と決意し、「長打じゃなくていい」とバットを指1本分短く持って打席に臨んだ。

 人生初というサヨナラ打を決め、チームメートの歓喜の輪に加わった亀井君。次戦に向けて「次はしっかり第1打席から打てるよう準備したい」と意気込んだ。(滝沢貴大)

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