「全員の心一つに戦う」 広島新庄・宇多村監督

2021年3月22日09時00分

 【広島】第93回選抜高校野球大会は21日の雨で日程が1日ずつずれ、広島新庄は23日、上田西(長野)との1回戦に臨む。率いるのは、昨年4月に就任したばかりの宇多村聡監督(34)。若き監督に、選手時代の話や、大会への意気込みを聞いた。

 出場32校の監督で、3番目に若い。ノック中は進んで声を出し、盛り上げる。選手と近い目線での指導こそ「自分のスタイル」と言う。

 小学4年から軟式野球を始めた。高校は名門・広島商の硬式野球部に入部。春夏通じて過去7回の全国制覇を遂げた強豪で、入学直前の選抜大会にも出場していた。広商なら「甲子園に行ける」と考えた。

 野球漬けの日々を送ったが、メンバー入りの壁は高かった。2年秋、先輩たちが引退して自分たちの代の新チームが発足しても、ベンチ入りメンバーに入れなかった。

 悔しさを味わった経験が「ターニングポイント」と振り返る。体育のマラソンでも何でも、野球につながることにはすべて全力で取り組むようになった。練習態度も見直し、3年生でレギュラーを勝ち取った。

 2004年夏、7番捕手として甲子園に出場。元広島カープの岩本貴裕さんとバッテリーを組み、初戦で埼玉県の浦和学院と対戦した。試合は1―3で敗退。あこがれの甲子園は「あっという間だった」。

 大学を卒業後、前監督の迫田守昭さん(75)に誘われ、09年から広島新庄のコーチに。昨年4月、引退した迫田さんの後を継いで監督に就任した。

 昨年8月の甲子園交流試合では、監督として初めて甲子園の土を踏んだ。奈良県の天理相手に4―2。勝利を飾った。

 昨秋の中国大会で初優勝を果たし、2年連続で甲子園の切符をつかんだ。出場決定後の取材に対し、「みんなの心を一つに戦っていきたい」と意気込んだ。この言葉は、前監督の迫田さんが大切にしていた言葉でもある。「精神論かもしれないが、全員の心が一つになれば、力以上のものが出せると信じている」

 監督として迎える2度目の甲子園。今年のチームは練習試合も含め、無敗の45連勝で勢いに乗る。「投手中心に失点を防ぎ、1点ずつ積み重ねていく」。粘りの新庄野球で、優勝を目指す。(三宅梨紗子)

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