2年ぶりの甲子園で仙台育英が躍進

2021年3月20日09時00分

 【宮城】「2年分の甲子園」という大舞台で、選手たちは躍動した。コロナ禍の中、主将の選手宣誓で幕を開けた選抜大会。仙台育英は四国覇者の明徳義塾(高知)を1―0で下した。24日に神戸国際大付(兵庫)との2回戦に臨む。

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 仙台育英のエース伊藤樹(たつき)君(3年)の登板は四回。先発が四球を与えた後に安打を許し、2死一、三塁とピンチが続く場面だった。

 相手は四国大会を連覇する強豪の明徳義塾。初球から140キロ中盤の直球で押し、立て続けての空振りで三振を奪うと、ベンチでチームメートとグータッチして笑顔を見せた。

 甲子園には借りがあった。

 2年前の夏の甲子園準々決勝。1年生投手として先発を任されたが、満塁本塁打を浴びるなど5失点して二回で降板。フォームが崩れ、その後、ベンチ入りできず、「もう投げるのは嫌だ」とこぼした。

 支えてくれたのは1個上の先輩だ。一緒に河川敷で遠投を繰り返し、体の開きを抑えられるようになった。その先輩たちと昨春の選抜大会に挑むはずだったのに、コロナ禍で中止に。引退する先輩から「日本一を託すぞ」と言われ、「2年分の甲子園」との思いで臨んだ一戦だった。

 計77球を投げて無安打無失点に抑えた伊藤君は試合後、「できすぎ」とはにかんだ。「甲子園で1勝」という自分の目標をまず果たし、託された夢に挑む。(近藤咲子)

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