北海は開幕試合で惜敗

2021年3月20日09時00分

 【北海道】10年ぶり13回目の春の甲子園に挑んだ北海は、19日の開幕試合で神戸国際大付(兵庫)と対戦し、延長の末に2―3でサヨナラ負けを喫した。創部120年の節目の年に、2017年夏の甲子園で敗れた相手への雪辱を誓っていたが、あと一歩のところで果たせなかった。

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 十回裏1死満塁、サヨナラ打となる強い打球が木村大成投手(3年)の横を襲い、中前へと転がった。敗戦を悟ると、ひざから崩れ落ち、うなだれた。

 立ち上がりから好左腕の名にふさわしい投球を見せた。一回は得意球のスライダーで3三振。五回1死まで無安打と、自分のペースで初めての甲子園のマウンドを楽しむように投げた。

 しかし、試合が進むにつれ制球が定まらなくなった。「原因はまだわからない。平常心を保てず、舞い上がってしまった」。最後に力尽きたが、146球の熱のこもった投球を見せた。

 北海の「守り勝つ」野球の担い手だ。いつも冷静に自分を観察し、何が足りないのかを考える。昨秋、もっと打線の援護を得るには、テンポの良い投球で攻撃へのリズムをつくることが大切だと気づいた。

 野球部の寮の自室の壁には、大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手が高校時代に作成していた「マンダラチャート」を貼る。「ドラフト1位」。中央に、木村投手が掲げるいちばんの目標を据え、その周りにそれを実現するための目標や手段を書いた。「制球」を良くするには、「体幹」「フォームの安定」……。「人間性」を磨くには、「感謝」「笑顔」……。1枚のチャート計81のマス目に成長への思いを込め、日々、自らと向き合ってきた。

 試合後、大津綾也捕手(3年)が「夏があるから」とねぎらってくれた。夢だった甲子園の舞台が、いまの自分の投球ではまだ足りないと教えてくれた。技術面と精神面を兼ね備えたもっと大きな投手になる。悔しい経験をバネに、夏に向けた成長を誓った。(川村さくら)

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