「高塚のベストピッチ」 智和歌・中谷さんが語るあの春
2021年3月23日08時00分 朝日新聞デジタル
2年ぶりに球春到来――。第93回選抜高校野球大会が3月19日から阪神甲子園球場で開催中。夏と同じく、甲子園の歴史を彩ってきたセンバツの名場面を、担当記者がゲストを交えながらトークで振り返ります。題して「音でよみがえる甲子園」。
◇1996年第68回大会 準々決勝=4月3日
智弁和歌山(和歌山)000 000 000 000 3|3
国士舘 (東京) 000 000 000 000 0|0
(延長13回)
○…0―0で迎えた延長十三回、智弁和歌山は二死一、三塁から、まず中山が中前へ適時打。高塚の左前への適時二塁打と悪返球で計3点をあげて勝負を決めた。九回から毎回、先頭打者が出塁しながら、十、十二回のけん制死などで逸機を重ね、十三回も走塁ミスのあとの得点。速球とカーブを駆使した高塚の好投を、ようやく生かした。
国士舘の高野も、緩急をつけて九回まで散発4安打に抑えた。だが、打線が沈黙。十一回には、先頭の西村が安打で出ながら、続く二打者が送りバントに失敗するなどして、好機をつぶした。