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手製スコアボードは先輩球児の贈り物 光る工業高生の技

2020年12月25日11時01分

 福井県敦賀市の敦賀工業高校の生徒らが、後輩球児たちに大がかりなプレゼントを贈った。市総合運動公園野球場の故障中の磁気反転式スコアボードに代わる、鉄製の仮設スコアボードだ。製作した生徒らは「後輩の役に立てれば」と話し、高い完成度に胸を張っている。

 約20年前に設置された同球場のスコアボードは、今夏の県高校野球連盟主催の県高校野球大会直前に故障。部品が古い型で修理できず、点数や選手名などの表示無しで大会に突入した同球場では、場内アナウンスを何度も流すなどして何とか乗り切った。

 解決策を探していた県高野連が、同校の元野球部監督で電子機械科の竹内正人教諭(59)に相談したところ、竹内教諭は「生徒たちに課題研究として取り組んでもらおう」と仮設ボードの製作を快諾。「私が指導するからこれまで学んだ技術を生かして作りなさい」と、同科の3年生4人を製作メンバーに任命した。

 4人中3人が今夏引退した野球部員だ。元主将で2番打者の櫻井凜太郎君、元1番打者の川瀬淳君、元4番打者の梅野優也君に、溶接が得意の情報ケミカル部・岡田頼我(らいか)君が加わった。

 敦賀工は今夏、ボードのない同球場で初戦敗退した。高校最後の試合となった櫻井君は「名前が大きくボードに出ると誇らしいので寂しかった」と振り返る。だからこそ、「後輩のために精いっぱいやろう」とスコアボード製作に並々ならぬ意欲で臨んだ。

 7月中に設計し、8月から製作を開始。10キロ以上の鉄板を運び、寸分の狂い無く切断、溶接……。「一番大変でした」と4人全員が口をそろえたのが溶接だ。猛暑の中、空調が利かない実習工場で滝のような汗を流しながら、部品がゆがんでくっついてしまわないよう心血を注いだ。

 夏休みも学校に通い、鉄工所で働くOBの協力も得て、約1カ月で完成した鉄製のボードは長方形型で高さ2メートル、幅6メートル、重さ300キロ。補助員がマグネットを貼り、チーム名やイニングスコアを表示する仕組みにした。9月上旬に左中間の外野スタンドのフェンスに設置され、今秋の高校野球県大会などで使われた。

 今月7日、同校で県高野連から竹内教諭と4人に感謝状が贈られた。岡田君は「忙しかったけど頑張って良かった。達成感があります」、櫻井君は「後輩の役に立って欲しい」、川瀬君は「これまで作った作品で最も立派。代表作です」、梅野君は「このボードで、敦賀工に多くの点数が入ってほしいですね」。

 市は、12月補正予算にスコアボードの改修費用約1億円を計上。新型はLED表示板で、早ければ来年9月ごろの完成予定だが、それまでは生徒らお手製の仮設ボードが使われるという。(大西明梨)

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