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若狭塗箸の老舗と熊本球児との野球通じた温かい交流

2020年11月19日09時00分

 福井県小浜市の若狭塗箸(ぬりばし)の老舗と、7月の豪雨で被害を受けた熊本県の高校球児たちとの間で、野球を通じた温かい交流が繰り広げられている。困難を乗り越えて欲しいと、支援を申し出た同社会長の思いに元気づけられた球児たちから、たくさんのお礼が届いている。

 発端は、小浜市甲ケ崎の若狭塗箸の老舗「兵左衛門」の浦谷兵剛(ひょうごう)会長(75)が、新型コロナウイルスの流行で練習できていない球児たちを支えたいと考えたこと。特に熊本県南部の球児たちは豪雨の被害も受け、被災地でボランティアに励んでいるのを知った。

 浦谷会長自身も元球児で、福井県立若狭高校で外野手を務め、プロを夢見て卒業後も野球を続けようとしたが、経済的な事情もあって断念。だからこそ、野球ができない熊本の球児たちの気持ちがよく分かった。「失意の中で頑張っている球児を元気づけたい」

 創業100年の同社では、若狭塗箸の他、折れた木製バットを使った箸「かっとばし!!」も手がけ、売り上げの一部をバット材となるアオダモの植樹、育成に役立てている。

 そこで、熊本の球児たちの支援として、被災7校の3年生に1人1膳、各校名入りの「かっとばし!!」を計70膳制作。7校を含む県南部の24校には、夏の高校野球熊本大会決勝の舞台「リブワーク藤崎台球場」(熊本市中央区)のグラウンドの写真や、全国高校野球選手権の大会歌「栄冠は君に輝く」の歌詞を入れたストラップを計1150個作った。

 箸とストラップには「苦しかった経験を忘れることなく、エネルギーにしてほしい」「将来地域や社会の役に立つ人間になってほしい」など浦谷会長からのメッセージも添え、10月に熊本県高校野球連盟を通じて贈呈した。

 浦谷会長の思いに対し、球児たちから色紙という形でお礼が相次いでいる。

 色紙には、豪雨やコロナ禍で練習できない期間があったこと、日々野球ができることに感謝の気持ちが芽生えたことなどが記され、「ご支援ありがとうございました」「大切に使わせていただきます」などとつづられている。部員の集合写真、選手のプレー写真を貼ったものなどもある。

 箸9膳と20個超のストラップを受け取った熊本県立水俣高校は、見開きの大きな色紙に選手10人がお礼を寄せ書きした。野球部の野仲良監督(36)は「(選手たちの)心が明るくなったと思う。就職や進学で県外に出る生徒が多く、一人暮らしの際に思い出の品として箸を使うのでは」と話す。バッグにストラップをつける部員もいるという。

 15校以上から寄せられたお礼の中には、「人の役に立てるようがんばります」との返事も。浦谷会長は「思いを受け止めてもらえたのだと思う。喜んでもらったことがやっぱり一番うれしい」と話している。(平野尚紀)

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