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コロナで一時帰国 青年海外協力隊員が野球の教材作り

2020年10月27日09時00分

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行を受けて一時帰国中の青年海外協力隊員が、派遣先だった中米コスタリカの子どもたちのために野球のビデオ教材を作っている。「助け合う野球の良さを伝えたい」という思いに、高校時代の恩師や現役野球部員も協力。完成させたビデオを手に、再派遣される日を待ちわびる。

 25日、秋晴れの坊っちゃんスタジアム(松山市)。「全員に必ず役割があるぞ」。愛媛県立今治北高校野球部の重沢和史監督(52)が、守備につく選手14人に声をかけ、内野手に向けてノックを放った。すると、投手と捕手が一塁手の背後へ、全力でバックアップに走る。その様子を、青年海外協力隊員の越智陽水さん(26)=松山市=が、ビデオカメラに収めた。

 「相手を思ってプレーしていることを伝えたい。もっと声を出そう」

 越智さんは高校時代、県立松山商業高校の野球部でプレー。日本体育大学に進み、卒業後は母校の松山商業高校で保健体育の講師として3年間勤務しながら野球部のコーチも務めた。

 「協力隊での経験が、子どもたちを教える際に生きるのではないか」と、一念発起して協力隊に応募。昨年12月、2年の任期で、コスタリカに派遣された。

 現地で野球は決して盛んではなく、競技人口は1千人程度。野球の普及のため、越智さんはサントドミンゴ市の野球協会で小中学生向けの野球教室を開いたり、協会の18歳以下のチームでコーチ陣に指導法のアドバイスをしたりした。

 「コスタリカでは、打ったり投げたり、自分が活躍するための技術の習得には熱心。だけど、守備でのカバーなど、仲間と助け合うプレーには子どもたちも指導者も関心がなかった」。他者をカバーすることで自分の役割を果たす大切さを、野球を通じて学んでほしい。越智さんは、フォーメーションなどの指導が必要だと感じたという。

 現地での活動の幅が広がり始めた今年3月、新型コロナの影響で日本に戻らざるをえなくなった。それでも、「一時帰国を、現地の人々のためになることを考えるいい機会にしたい」と、前向きに考えた。

 現地の子に寄贈する野球道具を集めようと、松山商業高校野球部のOB会報で呼びかけたほか、毎週1回、インターネットを通じて現地の子に家でもできるトレーニングを紹介。さらに、守備側の選手がどのように動けばいいのか、走者の有無や打球の方向別にまとめた100ページ以上のテキストを執筆した。今回のビデオ教材は、このテキストの補助教材として企画した。

 教材作りには、高校時代の恩師である重沢監督が協力。「卒業生が世界に目を向けて、日本の高校野球の良さを発信しようとする発想がうれしい」と、テキストを監修し、選手とともにビデオ撮影にも参加した。協力した今治北高校の矢野泰典(たいすけ)主将(17)は「カバーは普段から何げなくやっているプレーだけど、大事なこと。分かりやすく伝えようと思った」と話す。

 ビデオは、現地の野球協会のスタッフとも相談してスペイン語の字幕を入れるなどの編集をした上で、再派遣される際に持って行く。越智さんは「早くコスタリカに戻って野球の普及に貢献したい」と話した。(伊東邦昭)

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