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オリックス1位の大器・山下舜平大 2段階に伸びる直球

2020年10月26日17時53分

 未完の大器――。

 26日のプロ野球ドラフト会議でオリックスに1位指名された福岡大大濠高の最速153キロ右腕、山下舜平大(しゅんぺいた)にはその言葉がぴたりと当てはまる。

 捕手までの18・44メートルの中間点、そしてベース板の手前で「2段階」にグンッ、グンッと伸びてくる感覚の直球に、記者ははっきりと「恐怖」を感じた。

 10月14日、ブルペンでその投球を20球ほど受けさせてもらった。ベース板の手前でくる「2段階目」の伸びがあるから、イメージよりも速く打者の目の前に白球がくる。大学まで捕手で、これまで140キロ以上のボールを何度も捕ったことがある記者だが、この「2段階目」の伸びの強さは未体験。恐怖を感じたのは、まさにこの伸びのせいだ。

 「絶対に実現したいと思っているのは、球速165キロ」。この球を捕った後だと、その目標が大げさではなく聞こえる。

 上のステージを見すえた筋力トレーニング中心の日々で、「6割ほどで投げた。きょうは全然だめでした」というブルペンでも体感で140キロは出ている。「伸びしろ」は、今ドラフト候補の中でも最上位と言っていいだろう。

 直球とカーブ。高校時代に投げた球種は、この二つだけ。中学時代はスライダーやチェンジアップも投げたが、高校入学直後、八木啓伸監督から2球種に絞ることを提案された。

 投球動作に入り、左足を上げて立った時のシルエットや「面構え」に、山下の可能性を見いだした八木監督。「角度のある直球と、カーブのライン(軌道)がすごくよかった。この2球種に『こだわり』を持たせたかった」と意図を説明する。

 たった2球種で打者を抑えるには、その二つを徹底的に磨くしかない。直球は1段階ではなく2段階の伸びを出すために、カーブは鋭い曲がりでカウント球にも空振りを取る球にもできるように、試行錯誤の日々が続いた。

 実際にカーブも捕らせてもらったが、ドロンとした変化ではなく、速度もあって鋭く縦に落ちる。いわゆる「パワーカーブ」だ。

 2年秋には約1カ月、ほぼノースローで股割りに取り組んだ。股関節の可動域を広げ、体重移動がスムーズになった。コロナ自粛明けの6月、球速が一気に上がり、「プロ一本」に進路を絞った。

 今は新たにフォーク習得に向けて練習を始めている。のちのちはカットボールも投げたいという。「フォークとカットボールは魅力。それを操れたら、かなり投球が楽しいんだろうなと。三振も取れてカウント球にも使える。試合を支配できるというか」

 「憧れ」として名前を挙げるダルビッシュのように、試合を「支配」する投手になる日は、そう遠くないかもしれない。たった20球で腫れ上がった左手の人さし指をさすりながら、記者はそう思った。(山口史朗)

 やました・しゅんぺいた 2002年、福岡市生まれ。幼少期からプロ野球ソフトバンクの試合を観戦し、野球好きに。小学3年からチームに入り、中学は軟式で福岡県選抜にも選ばれた。福岡大大濠では2年春からエース。身長189センチ、体重93キロ。右投げ右打ち。

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