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埼玉)高校野球 8月14日

2020年8月15日03時00分

 夏季埼玉県高校野球大会は14日、5球場で12試合が行われた。花咲徳栄は終盤の好機を逃さず、春日部共栄を下した。星野はタイブレークの末、昨秋県16強の川越東を破った。15日は、東西南北の各地区の準々決勝16試合が8球場で行われる。

     ◇

 昨年の春と夏の甲子園出場校同士による強豪対決。緊迫した好試合は、終盤に勝負がついた。

 昨夏の選手権埼玉大会準決勝で花咲徳栄に敗れた春日部共栄は、この一戦に「背番号11」の投手、三河吉平君(3年)が先発。二回から五回まで、強力打線を無安打に抑え続けた。

 「緊張はなく、わくわくしていた。朝起きたときから、早く投げたかった」

 公式戦で初の先発。立ち上がりは、3連打を浴びて失点するも、すぐに持ち直した。「どんどん振ってくるはず。とにかく直球できわどいコースを狙おう」。逃げずに立ち向かった。攻める姿勢を崩さず、スコアボードにゼロを並べた。

 強気を貫く源は、1冊の本から得た。今年の冬ごろ、投球に悩み、本多利治監督に「投手をやめたい」と打ち明けた。すると、監督から本を渡された。「成功者の考え方」を主題としたメンタルトレーニングのテキストだった。

 寝る前の30分間は読書の時間に充てた。気になった部分をメモし、音読して内容を頭に刻み込んだ。自分は絶対に打者を抑えられる、前を向いて戦えば大丈夫――、野球ならばどう対応すればいいか、自分なりに落とし込んでいった。

 だから、この日も不安はなかった。課題だった制球力も、休校中の投げ込みで上向いた。ただ、暑さへの慣れや練習不足の心配は少しあった。六回裏、突然、足に踏ん張りが効かなくなった。4連続四球で失点し、降板。花咲徳栄のエース高森陽生君(3年)との張り詰めた投手戦は幕を閉じた。

 今、監督から渡された本に収録された10のレッスンのうち、終わったのは7。「大学でも野球をやりたい」と話す三河君にとって野球も読書も、これからも続く。=県営大宮(宮脇稜平)

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