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石川)高校野球 8月9日

2020年8月10日03時00分

 石川県高校野球大会(県高野連主催、朝日新聞社など後援)は9日、県立野球場で決勝があり、日本航空石川が星稜を破って、参加43チームの頂点に立った。新型コロナウイルスが猛威を振るい、感染防止に配慮しながら行われた大会。その最後の試合は、決勝の名にふさわしい1点を争う好ゲームだった。

     ◇

 優勝を呼び寄せる決勝点は、日本航空石川の9番、城田凌介(3年)の「足」がもたらした。

 同点の八回、振り逃げで一塁へ。打線は、星稜のエース荻原吟哉(同)を打ち崩せずにいただけに、貴重な出塁になった。ここからどう攻めるか――。ベンチを見たが、監督中村隆(36)の指示はない。ただ試合前、「投手戦になったら走塁で仕掛けろ」と言われたのを覚えていた。

 50メートル6秒5。際だって速いわけではない。だが、走ると決めた。1番井口太陽(3年)への2球目で飛び出し、二塁に滑り込む。ちょうどその時、相手捕手の内山壮真(同)の送球が遊撃手の頭上を大きく越えた。迷わず三塁へ。好機を作ることができたうれしさで、塁上でベンチに笑顔を見せた。

 しかし、そこで終わりではなかった。「四つ(本塁)へ行け!」。中村が大声を張り上げた。内山が三塁のベースカバーに向かったことで、本塁ががら空きになっていたのだ。城田は連戦の疲れで右ふくらはぎに違和感があったが、無我夢中で本塁に突っ込んだ。

 東京の中学を卒業後、石川の地に来た。当初は寮生活に慣れず、父親に泣きながら「実家に帰りたい」と電話していた。だが、くじけずに努力。「黙々と自分のやることをやる選手」と中村が評するまでに伸びた。

 昨秋の県大会と北信越大会でともに大差で敗れ、大きな壁となっていた星稜相手に見せたあの走塁は、そんな成長の証しだ。「打」で活躍とはならなかったが、その姿は、機動力を生かして勝つ今年のチームの野球そのものを体現していた。=敬称略(三井新)

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