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兵庫)もう一つのラストゲーム 独自大会辞退の淳心学院

2020年8月10日09時00分

 3年生の高校球児にとって最後の舞台となった夏季県高校野球大会が7日に幕を閉じた。その2日後、淳心学院(姫路市)の3年生2人が出場した、もう一つの引退試合があった。

 9日午前10時、姫路市の豊富球場で試合が始まった。主将の柴田大輝(ひろき)君(3年)は二塁手。三船星矢君(3年)は捕手。対する兵庫県大付は2年生以下のメンバーで臨んだ。

 淳心学院は夏季県高校野球大会への出場を辞退した。部員は1、2年生も含めて16人で足りていた。

 浜田大輔監督(31)が悩んだ末、準備不足だと判断した。独自大会開催が決まったのは6月4日。2日後に柴田君と三船君に気持ちをたずねた。「出たいです」と2人とも答えた。

 参加の締め切りは同19日。本格的な部活動の再開は7月1日からと決めていた。公立高校よりも2週間ほど遅い。私立高校で通学域が広く、新型コロナウイルスが流行する中、不安があった。開幕は同18日で、3週間弱しかない。

 休校もあって約100日間、練習ができていない。グラウンドを広く使えるのは週2回。梅雨で練習ができない日もあるだろう。練習時間が確保できない状況でけがや熱中症が心配だ。浜田監督は覚悟を決め出場辞退を2人に伝えた。「区切りをつける場は必ず用意する」とも言った。

 この日の引退試合は1カ月間の練習を積んで迎えた。試合は1―9で敗れたが、2人はフル出場した。

 柴田君は2打席目に二塁打を放った。1年の頃は非力で外野まで打球が飛ばなかった。「自分なりに全力のスイングができました」

 三船君は無安打だったが一、三回、内野ゴロで走者を進塁させた。「一球一球を大事にミットを通じて後輩のピッチャーと会話ができた。本当に楽しかった。名残惜しい時間でした」

 試合後に整列し、保護者に頭を下げた。温かい拍手が2人を包んだ。

 浜田監督は、最後の大会に出る機会を奪うことになり、2人に悔しい思いをさせたと感じていた。試合終了後、PL学園の中村順司・元監督がよりどころにしてきた言葉を書き込んだ真新しいボールを手渡した。

 「球道即人道」

 コロナ禍で先が見えなくなった。自分にとって野球とは何なのか。目指すものは何なのか。自問した日々は、後の人生に生きる。そんな思いを込めて。(滝坪潤一)

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