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千葉)高校野球 8月8日

2020年8月9日03時00分

 2020夏季千葉県高校野球大会は8日、3球場で5試合があった。昨夏の千葉大会優勝の習志野や準優勝の八千代松陰が地区トーナメント決勝進出を決めた。昨秋の県大会で準優勝した拓大紅陵は、志学館に八回コールドで敗れた。9日は5球場で10試合がある。

     ◇

 八回表。チームが待ち望んでいた「背番号1」が今大会初めて、マウンドに立った。拓大紅陵のエース、竹内将悟君(3年)。チームは志学館の好調な打線に12安打を浴び、1―7の劣勢だった。「最後はエースで締めたい」と仲間の誰もが思っていた。

 140キロ前後の速球と鋭く落ちる決め球のスプリットが武器だ。昨秋の県大会では、5試合の34回を失点3、3完封と圧巻の投球で準優勝に導いた。

 大会屈指の投手と目されたが、7月下旬の練習中、腰にズキッと痛みが走った。約3カ月の練習休止の後、独自大会に気持ちを切り替えたつもりだった。ただ、体はついてきていなかった。

 腰は投手の生命線だ。強豪のエースとして「いまさら痛いなんて言えない」。医者にかかると、「ただの炎症」と言われた。しかし、練習中の痛みは日に日に増した。意を決し、元プロ野球・ロッテ投手の和田孝志監督に伝えた。監督は優しく、「まだ時間はある」と言ってくれた。

 試合ごとに20人の選手登録を変えられる今大会。この試合まで登録から外れていた。監督は記者らに「次戦に向けて調整中」と話していた。そしてこの日、登録選手に名を連ねた。

 「相手エースがいない」。試合前、志学館のベンチは騒ぎ立った。警戒していた竹内君が先発に入っていなかったからだ。

 試合は点差が徐々に開く展開。竹内はまだか――。球場の敵味方双方にそんな雰囲気が漂った。そのころ、竹内君は室内ブルペンにいた。球は浮き、本来の調子からはほど遠かった。

 最後のマウンド。歯を食いしばって投げた1球目は大きく浮く。徐々に制球を落ち着かせ、4番打者には「ホップして向かってくる怖さがあった」と舌を巻かせる141キロの直球を投げた。味方のミスで1点を失ったが、最後はスプリットの空振り三振で回を締めた。

 八回裏、三者凡退でコールド負け。ベンチ裏でひざから崩れ落ちた。「泣く必要ないって。おれら頑張ったよ」。仲間の優しい言葉に、あふれる涙は抑えきれなかった。(福冨旅史)

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