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千葉)高校野球 8月4日

2020年8月5日03時00分

 2020夏季千葉県高校野球大会は4日、全8地区の14球場で27試合があった。昨夏の千葉大会優勝の習志野や昨秋の県準優勝の拓大紅陵など強豪校がコールド勝ち。松戸六実が昨夏8強の市川に逆転勝ちした。5日は12球場で2回戦23試合がある。

     ◇

 このまま試合が終わるだろう。球場にはそんな空気も漂っていた。0―5で迎えた九回裏1死。君津商は八回まで散発4安打と、三塁を踏むことすらできていなかった。

 「3年の力、見せるぞ!」。静まりかえった三塁側の君津商ベンチから球場に響いた声が、反撃ののろしになった。4番打者が四球で出塁。5、6番が連打で続き、まず1点。敵失も絡み、1死二、三塁から9番の適時中前打で1点差まで追い上げた。いずれも3年生が土壇場でつないだ。

 いけるぞ。ベンチは全員が最前列に立ち、お祭り騒ぎに。ここまでほとんど手が出なかった相手投手の直球は、疲れからか明らかに浮き始めており、それを打線が逃さなかった。

 2死二塁。4打数無安打の1番・酒井智也君(3年)が打席に入った。3球目、外寄りの直球を中前にはじき返した。同点。17分間の攻撃で、試合を振り出しに戻した。

 3年生には共通の思いがあった。昨夏、この日と同じ袖ケ浦球場。千葉東との初戦で、九回裏にサヨナラで敗れた。ベンチ入りしていた当時2年生の12人は、泣きじゃくり先輩に伝えた。「来年、必ずリベンジします」

 しかし秋季大会では、地区予選の初戦で木更津総合に七回コールド負け。敗者復活戦も柏陵に1点差で敗れた。肝心の場面でミスが出てしまう。どうすれば1勝に届くのか。何度も選手間で話し合い、出た結論は野球以外の「人間力」を高めることだった。

 学校の提出物は期限内に出す。トイレのスリッパを並べる。心を磨けば、いつか野球の結果に表れる。そんな気持ちを込め、今春の休校期間も自主練習に励んだ。

 そして迎えたこの日。タイブレークの延長十回、2点を勝ち越されたが、直後に4番・原楓雅君(3年)の中前適時打で追いついた。延長十一回表、今度は3点を勝ち越され、力尽きた。それでも試合後、稲村昌忠監督は部員をたたえた。「人間ができた彼らが、私の人生で最高の試合をしてくれた」

 「後輩たちに、またリベンジを託す」と酒井君。公式戦1勝への思いは2年生に引き継がれた。(福冨旅史)

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