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千葉)高校野球 8月3日

2020年8月4日03時00分

 2020夏季千葉県高校野球大会2日目の3日、全8地区の14球場で28試合があった。ZOZOマリンスタジアムでの試合も始まり、同球場では八千代東が4人の継投による「無安打無得点」で快勝。半数の14試合がコールドで勝敗が決まった。4日は14球場で27試合がある。

     ◇

 九回表、4―4の同点で迎えた無死満塁のピンチ。茂原北陵の抑え投手、亀沢翼君(3年)はマウンドでゆっくりと息をはきながら、捕手のサインにうなずく。フルカウントで「よし!」と雄たけびを上げながら全力で投じた直球は真ん中へ。打球が一塁線へ飛んだ。

 前進守備の一塁手が飛び込んだ。砂ぼこりが消え、右翼前に転がる打球が浮かび上がった。「フェア!」。審判の声が響く。

 二、三塁にいた安房の走者が本塁を駆け抜けた。勝ち越され、6―4。亀沢君はうつむきながら帽子を深くかぶり直し、2年生投手にマウンドを譲った。

 昨年10月25日の午後。台風21号に伴う大雨でグラウンド全面が水没し、土砂や泥で埋まった。部室やブルペンはバックネット裏の斜面から土砂がなだれ込み、全壊した。幸いけが人はいなかったが、グラウンドにはヘドロのような異臭が漂った。

 台風で被災する約2週間前には、投げすぎで骨が変形する「野球ひじ」も発覚。秋季大会でも1試合登板していたが、一時は投手をあきらめる気持ちで、左翼後方の空きスペースでティー打撃に励んでいた。

 ようやくグラウンドが使えるようになったのは今年2月だ。そこにコロナ禍が襲った。全体練習ができたのはたった数日で、3月から休校になり、部活動も休止された。

 それでも、投手への思いは断ち切れなかった。ひじの痛みも落ち着き、1人で野球の動画を見たり、シャドーピッチングをしたりと練習を続けていた。

 休校が明け、迎えた7月。練習試合で宮内一成監督に言われた。「投げてみるか」。約250日ぶりの試合形式でのマウンドだった。そこで、130キロ台の直球を武器に好投。今夏は背番号4ながら抑え投手の役割を与えられた。

 この日、三回からブルペンで準備。七回表に登板すると、先頭打者を死球で出塁させたものの、内野ゴロの併殺などで3人を無失点で抑え、その裏に同点となる犠飛の流れを呼び込んだ。

 試合後、亀沢君は晴れやかな表情で言った。「あのときは想像もできませんでした。夏のマウンドが、こんなに気持ちの良い場所だったなんて」(福冨旅史)

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