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裏方に回った球児、宙を舞う 本人には内緒のサプライズ

2020年8月2日18時29分

 (2日、山口独自大会 高川学園6―1桜ケ丘)

 一塁側の高川学園ベンチに、球場にいる誰よりも大きな声を出す制服姿の男がいた。「ここで決めようぜ!」「いいバッター来たぞ!」。声の主は学生コーチの徳原壮一(3年)。今大会は記録員としてベンチ入りした。

 高川学園中から高川学園に入学し、昨秋は外野手としてベンチ入りした。だが、その後左足を痛めた。疲労骨折していることがわかり、復帰は6月ごろと診断された。

 葛藤があった。選手を続けてメンバー入りを目指すのか、裏方としてチームを支えるか。選んだ答えは後者。「練習に復帰して1カ月でメンバー入りできるほど甘くない。学生コーチとしてチームの役に立とう」。5月に転身した。同級生より一足早く、選手としての幕を引いた。

 その後、夏の選手権大会の中止が決定。甲子園の目標を失い、モチベーションを失いかけたチームを「昔から人一倍大きい」という声で支えた。練習の運営に始まり、ノッカー役をこなし、ミーティングを仕切るようになった。

 調子の浮き沈みが激しい外野手の中村龍之介(3年)には「俺たち、山口の頂点を目指すんやろ。頑張っていこうぜ」と声をかけた。その中村は2日の決勝の第1打席で中前安打。「よっしゃー!」。打った本人よりも喜ぶ声が、スタンドにも届いた。

 優勝の瞬間はベンチで迎えた。選手としてユニホームを着ることはなかったが「経験したことのない達成感がある。選手だったら、味わえなかった」。

 歓喜に沸く試合後のベンチ裏。松本祐一郎監督ら指導者の胴上げが一段落すると、どこからともなく「徳原!」の声が上がった。

 この日1失点完投の石川巧(3年)は「本人には内緒で、優勝して徳原を胴上げしようと話していた」と明かす。本人が拒否する間もなく、すぐにチームメートに取り囲まれ、宙に3回、舞った。(河野光汰)

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