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福井)休校中も気持ち切らさず 県高校野球大会に向け

2020年7月11日09時00分

 福井県高校野球大会(県高校野球連盟主催、日本高校野球連盟、朝日新聞社など後援)が18日に開幕する。約3カ月続いた休校中、各校はオンラインを活用するなどし、練習方法を模索してきた。部活動が再開した今、部員たちは野球ができる喜びをかみしめながら、大会に向けて練習に励んでいる。(大西明梨)

 「この打撃、下半身のひねりが足りんよな」

 丹生高校(越前町)の教室で6月中旬、野球部の春木竜一監督(47)がスクリーンを指しながら言った。

 映っているのは、来田達磨主将(17)の打撃練習をスマートフォンで撮影した動画。来田主将が注視する。春木監督が「もう一度見よう」と巻き戻し、「腰のひねりが足りんのわかる?」と伝えると、来田主将は「はい」とうなずいた。

 3月に休校が始まり、部活も休止。春木監督は「部員を励まさなければ」と、LINEで部員と連絡を取り始めた。技術指導もしたいと思いついたのが動画だ。

 スマホでの動画編集を必死に勉強。昨冬撮影した練習動画に「いまは、トライ!」「あきらめない」などの文字を入れ、「勇気が出てお気に入り」と日本のロックバンドの曲をBGMに流した。約1時間かけて出来た1作目は、約4分間のメッセージ動画だった。

 その後も同僚の手を借りるなどし、動画を作った。体育館の床にスマホを置いて自らの打撃などを撮影、1年生向けのユニホームの着方の動画も撮った。じゃんけんのリズムを利用し、投手のテンポに合わせた打撃を学んでもらう動画など工夫を重ねた。休校中、約40の動画を配信した。

 「普段ならスルーしがちな基礎的なことをじっくり説明できた」と手応えを感じた一方、オンラインでの限界も知った。個別指導が難しい上、返信は求めなかったため、真剣に学んでくれたか分からない。それでも「野球に向き合い続けて欲しかった」という。

 思いは選手たちに届いていたようだ。「動画を見て、野球をしたい気持ちを募らせていました」と来田主将。部活再開後の部員たちは春木監督が「ニヤニヤしている」というほど、野球を楽しんでいる。伊藤秀太郎投手(17)は「休校中に学んだ技術は多いし、野球が好きと再確認できました。優勝を目指して早く試合がしたい」と意気込む。

    ◇

 「自分で考える力がないと野球はうまくならない」との持論がある鯖江高校野球部の見延陽一監督(39)は、ミーティングを大事にしてきた。トップ選手の話や時事問題などを絡め、技術指導はもちろん、人間として成長するために学んで欲しいことも話す。その日の内容は「先生の思うところ」と題し、部活全体のLINEで共有してきた。

 休校でミーティングはなくなったが、「先生の思うところ」は送り続けた。異常な事態で「部員が悩んでいる時こそ必要」だと。

 送った一つは、自らの野球人生での失敗談だ。大学時代にけがをして腐りかけたが、必死の努力で試合への復帰を果たしたこと。自身のことはあまり話さないが、顔が見えない部員に思いを伝えるには「生の体験が一番届く」と考えた。

 甲子園の中止決定後のメッセージ作成には3日かかった。「3年生に何と声をかけていいのか分からない」と正直に書き、「しかし、次のステージで、今後生かしていくしかない」という言葉を絞り出した。

 約3カ月で送ったのは計17本。部員の反応が気がかりだったが、部活再開後、必死に練習する姿に「思いが届いていたんだ」と見延監督。山口翔大主将(17)は「メッセージを読むのが日課でした。休校中もミーティングを続けてきた感じで、野球に対する気持ちが切れなかった」。今は仲間と野球ができる幸せを感じている。「この高揚感を大会でぶつけたい」。いきいきした表情だった。

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