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長崎)プラカードの夢失った春を越え、初ベンチ

2020年7月8日09時00分

 昨秋の九州大会で4強入りし、春の選抜高校野球大会出場を決めていた創成館(長崎県諫早市)。マネジャー中島愛梨(17)は、開会式の入場行進で、学校名が書かれたプラカードを持ってチームの先導役を務めるはずだった。

 大役が決まった3月上旬、スマートフォンには「よかったね」「ちゃんと持てよ」と、家族や先輩らから励ましのLINEメッセージが続々届いた。

 夏の選手権の開会式では、地元・兵庫県西宮市の高校生たちが先導役を務める。ベンチ入りする記録員には、マネジャーではなく選手が就くのが創成館の通例だ。選抜大会は、マネジャーが甲子園の土を踏める唯一のチャンスだった。

 創成館は2018年春の選抜大会にも出場。入学直前だった中島は、何度か会ったことのあった先輩マネジャーが開会式で選手を率い、堂々とプラカードを持って行進する姿をテレビ越しに見た。「かっこいい。あの場に私も立ちたい」。ひそかにそう思い続けてきた。

 中島は、兄巧喜(22)が創成館の内野手として出場した15年夏と、入学してマネジャーになった18年夏、甲子園のスタンドで応援したことがある。「やっとあのグラウンドに立てる」。本番に向け、背筋を伸ばして歩いたり、引き締まった表情を作ったり、1人でこっそり練習した。

 だが、新型コロナウイルスの感染拡大で3月の開幕8日前、中止が伝えられた。選手たちが泣き崩れる中、涙は出なかったものの、唯一の晴れ舞台を失った悔しさは募った。「本当は出たかったです。甲子園に行くために創成館に入りましたから」

 コロナの影響で、春の九州大会など、続く公式戦の中止も次々と決まり、5月20日には、第102回全国高校野球選手権大会も中止に。県高野連が7~8月に独自に催す県大会に目標を切り替えたが、甲子園の道は閉ざされ、練習を続ける選手たちも、どこか沈んだ様子だった。ある選手がSNSのインスタグラムに、「やっぱり(いろいろ)考えるわー」と投稿したのが気になり、中島はすぐメッセージを寄せて励ました。

 6月上旬、吉報が舞い込む。8月に、選抜出場予定だった32校が甲子園に招待される交流試合の開催が決まったのだ。選手にもようやく心からの笑顔が戻った。中島は「こんなに元気なのは久しぶりです」と笑った。

 それから1週間後の練習前、中島は監督の稙田(わさだ)龍生(56)にこう尋ねられた。「県大会でスコア、書きたいか」。答えはもちろん「書きたいです」。この瞬間、10日開幕の県大会で記録員になることが決まった。

 3年間で初めてのベンチ入りだ。「自分も試合をする一員として、スコアをつけたい」と中島。持ち前の明るい笑顔で選手を鼓舞する。=敬称略

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