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1人で始めた朝練、監督と2人きり 仲間も変わり始めた

2020年7月6日12時45分

 ■(5日、岩手独自大会 盛岡大付8-4江南義塾盛岡)

 監督と二人三脚で挑んできた高校野球が終わった。江南義塾盛岡の田沢環太主将(3年)は「監督とやってきたことが強豪に通用した部分もあった。これからも野球を続けたい」と力強く言った。

 1年の冬、1人で朝練を始めた。雫石川河川敷の学校グラウンドは照明がなく、放課後の練習時間が限られていたからだ。当時コーチだった村上宣樹監督(29)は、黙々と練習する田沢主将の姿を見かけ、声をかけた。「どうせやるなら県ナンバーワンのショートを目指そう」。2人の朝練が始まった。

 村上監督は社会人チームでショートを守り、スイッチヒッターの現役選手だ。同じポジションの田沢主将に自身の技術をすべてたたき込んだ。打球の捕球姿勢や送球、両打ちができるようにバッティングも特訓した。右打ちだった田沢主将は、左打席の成績の方がよくなるまでに成長した。

 初回、チーム最初の打者として左打席に入り、直球を見事にセンター前にはじき返すヒットを打った。その姿に「泣きそうになった」と村上監督。優勝候補相手に緊張していたベンチは一気に沸き立った。

 朝6時半から、冬も雨の日も、ほぼ毎日2人で続けた朝練だったが、今年に入り少しずつ他の部員も参加するようになった。村上監督は「彼の姿勢が周りを少しずつ変えていった。残したものは大きいです」。(中山直樹)

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