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憧れのエースになりたくて 手元には受け継いだ打撃手袋

2020年7月31日16時14分

 (30日、宮城独自大会 仙台育英7-1仙台一)

 試合はまだ2点差。五回に救援でマウンドに立った仙台一のエース奥山虎太郎君(3年)は、ボークをとられた後も冷静だった。直球は最速140キロ。だが、仙台育英の強力打線を前に軸にしたのはカットボールだ。打ち取ると、「しゃあ」と右拳を上げてベンチに戻った。

 大会前から「エースの背中を後輩に見せたい」と言い続けてきた。

 憧れる先輩がいる。2年前の夏、仙台育英との一戦で、140キロ超の直球を武器に一人で投げ抜いた当時のエース鈴木健さんだ。8失点してもベンチで声を張り上げ続ける姿を、すぐ隣で見つめていた。

 憧れが、努力を続ける原動力になった。

 休校期間も、祖父が自宅庭に作ってくれたブルペンで練習を繰り返した。球速を140キロの大台に乗せ、大リーガーのダルビッシュ有投手の動画を見てカットボールに磨きをかけた。3年生が受験勉強との両立に悩む中でも、「大会があってもなくても野球をやり切る」と周囲に明言してきた。

 手元にはいつも、チームの歴代エースが受け継いできた打撃手袋があった。

 六回裏、2死一、三塁で仙台育英の主軸を迎えると「ギア上げろ!」とベンチから声が飛んだ。強気に直球で内角を攻め、詰まらせて1失点でしのいだ。

 この日の試合も、3投手がつないでくれたマウンドだった。だが八回裏、3安打を浴びて3失点。「ふがいない」。そう自分を責め始めた奥山君の背中を、森拓真主将(3年)がたたいて励ました。「悔いのない球を投げろ」。カットボールで次の打者を仕留めた。

 試合後、「ずっとエースになりたかったけど、最後の最後になりきれなくて……。みんなに申し訳ない」と悔しさを口にした。

 それでも、千葉厚監督は「あきらめない姿を見て、後輩たちはきっと『がんばろう』と感じているはずだ」とねぎらう。

 森主将も「一番ストイックで、自分もみんなも、ずっと勇気づけられてきた」と奥山君の存在を認めつつ、言った。「最後、奥山で終われて良かった」(大宮慎次朗)

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