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最後のスタメン、3年生か実力主義か 全国大会中止でも

2020年5月28日07時15分

 「もう一つの甲子園」への道も閉ざされた。20日、第102回全国高校野球選手権大会とともに、第65回全国高校軟式野球選手権大会の中止も決まった。

 「連覇に向かって生徒と一緒に汗を流せないことが悔しい」。史上初の4連覇を狙っていた中京(岐阜、3月まで中京学院大中京)の平中亮太監督は言った。

 中止を受けて、21日にオンライン上で部員に伝えた。「目標は無くなってしまったかもしれないけど、中京の軟式部員として何かしらの形でやりきってほしい」。主将の岡田惟吹(いぶき)(3年)は答えた。「伝統はつないでいきたい」。多くの3年生が6月半ばまで続く自主練習に顔を出している。

 日本高校野球連盟の加盟校数は硬式の約4千校に対し、軟式が約400校。規模は異なるが、軟式にも熱い夏が来る。甲子園で全国選手権が終わる8月末、兵庫県明石市の明石トーカロ球場を中心に、全国16地区の代表校が頂点を競う。2014年には中京と崇徳(広島)が、4日間にわたって延長50回に及ぶ歴史的一戦を演じた。

 そのとき敗れた崇徳は、昨夏の決勝で再び中京に敗れた。リベンジを誓っていた主将の有場瑛司(3年)が言う。「もう一回、あの明石の球場に立って、仲間と野球がしたかった。硬式の部員にとっての甲子園と同じで、自分たちの甲子園は明石なんです」

 目標を失い、どう次に向かうのか。中止決定から2日後の夕方。長崎県の北西部にある北松(ほくしょう)農では、松永秀彦監督が3年生部員7人に問いかけていた。「県独自の大会があるようだ。3年生を試合に出すか、勝ちにこだわってベストメンバーで臨むか、どうする?」

 顔を見合わせる部員たち。主将の下田翔(3年)が答えた。「勝ちにこだわりたいです」。昨夏は長崎県大会で優勝したが北部九州大会初戦で敗れ、初の全国の舞台には届かなかった。「今年こそ」の思いは強かった。

 翌23日、部員16人に指導者も加わり、主力と控えに分かれて紅白戦をした。控えチームの右翼手は平田翔矢(3年)。勝利にこだわる選択をしなければ、大会で試合に出られたはずだ。

 結果は2打数無安打。しかし、守備で懸命に白球を追う姿が、松永監督の心を打った。「思い出作りではなく、最後まで真剣に野球と向き合ってくれるんだなと感じました」

 平田は言った。「どこかで使ってもらえるように、少しでもみんなに貢献できるように、努力するだけです」。球児たちが「最後の夏」に向かって全力で走っている。(藤田絢子、小俣勇貴)

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