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「そこまで規制したら野球じゃなくなる」 センバツ中止

2020年3月13日13時00分

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 「選手の家族も検温するなど、健康管理をしてもらわないと」「宿舎の従業員や関係者も同様」。プロ野球とJリーグの第2回新型コロナウイルス対策連絡会議が都内で開かれた9日。オブザーバーとして初めて参加した日本高校野球連盟事務局長の小倉好正らは、専門家が説明するウイルス対策の細かさに驚いた。

 会議後に約15分、専門家に相談し、アドバイスをもらう機会があった。19日から始まる予定の第92回選抜高校野球大会を、何とか開催したい。主催者の日本高野連、毎日新聞社は無観客試合での開催可能性を模索し、感染拡大予防対策案を作ったが、「色々な点が不十分であると感じた」と小倉は打ち明ける。

 例えば、ベンチやロッカー(室内練習場)もチームが入れ替わるごとに消毒する必要があると言われた。ベンチ前での円陣も控えるべきだという助言もあった。「そこまで規制したら野球じゃなくなる。大会を開催して、高校生は楽しくプレーできるだろうか……」。同席した日本学生野球協会事務局長の内藤雅之は、そう感じたという。

 専門家の助言をもとにさらに調整を続け、修正案を作った=表。それでも「どこまで気を配り、徹底しなければならないのか。答えがないと思った」と関係者の一人は打ち明ける。

 2日後の11日、大会開催の可否を話し合う臨時運営委員会が開かれた。まず、感染予防対策が事務局から説明された。質疑応答のあと、数人の委員が意見を述べた。全国一斉の休校要請により、練習が十分にできていない出場校もあり、選手の故障につながる危険性は否めない。審判の確保が難しいという声もあった。

 何より、どんなに対策しても、選手が感染する可能性はある。大会が中止になった場合の球児が受ける衝撃も考えなければいけないが、もし大会中に感染してしまう選手が出たら……。「選手のショックは大きすぎるのではないか」といった意見も出たという。

 高い壁を乗り越えるすべを誰も見つけられないまま、全会一致で大会の中止が決まった。日本高野連会長の八田英二は「苦渋の決断」をした胸の内を、「感染者が出た場合に、どのような対策をすればいいか。100%完璧なものを作るのは難しい。そういう中で決断した」と説明した。

=敬称略

 ■主催者が取り組もうとしていた新型コロナウイルス感染予防対策の概要

【総合】

・試合と直接関係ない人の来場をできるだけ避けるため、出場校の応援団を含めてすべての観客を入れない無観客での開催とする

・出場校の派遣人数を1校27人に。メディアを含む大会関係者も最小限に

・濃厚接触となる可能性がある密閉空間で多人数が密集する機会をできるだけ避ける

・大会関係者全員のうがい、手洗い、マスク着用、せきエチケットの徹底

・開幕前日の18日から大会終了まで、医師2人1組が24時間態勢で選手の体調や予防などに関する電話相談を受け付ける。13~17日の平日午後も相談に応じる

・日本高野連、毎日新聞社、阪神甲子園球場の3者で緊急対策本部を設置し、緊急時の対応に当たる

【球場内】

・球場出入り口で全入場者に検温と手のアルコール消毒を実施。マスク未着用者、37・5度以上の発熱者は入場禁止

・ベンチやベンチ裏、審判控室などにも消毒液を設置し、試合終了ごとに各所を消毒。ドアノブやエレベーターなども定期的に消毒

・除菌効果のあるオゾン脱臭機をベンチ裏や控室などに計17台設置

・試合中は円陣を禁止。マウンドに集まるときなどはグラブで口を覆う

・取材は試合終了後に限り、密集を避けるためにスタンドを活用

・救護所に医師、看護師を常駐させる

【選手の移動、宿舎】

・宿舎から球場までの移動は大会本部が用意した各チーム専用バスを使用。車内に消毒液を設置

・要請があれば大会本部から1人あたり1日3枚のマスクを配布

・宿舎にも消毒液を設置。食事は個別または一般客と時間や場所を分けての提供にしてもらう。大浴場などの利用は控える

・選手らは朝晩2回の検温、呼吸器症状の有無をチェックシートに基づいて確認し、大会本部に毎朝報告

・責任教師や監督が認めない宿舎からの外出を禁止

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