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センバツ中止、経済損失289億円の試算 関係者ら無念

2020年3月11日19時49分

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 春の甲子園から球音が消えることになった。第92回選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)を主催する日本高校野球連盟と毎日新聞社は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、19日開幕予定だった大会の中止を決めた。大会史上初の決断に、高校球児や関係者らは無念の思いをにじませた

 阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)の近くにある大力食堂には、春と夏に高校球児やファンが多く訪れる。テレビニュースで選抜大会の中止を知った店主の藤坂悦夫さん(81)と妻初枝さん(78)は涙をぬぐった。

 悦夫さんは「今までこんなことない。高校野球は一生の思い出やから、ほんまにかわいそう」。初枝さんは「高校野球では全国から常連さんが来てくれる。とてもさみしい。選手たちがどんなに悔しいか……。仕方ないけど、ここまでしないといけないのか」と肩を落とした。

 大分商が宿泊予定だった温泉旅館「不死王閣」(大阪府池田市)の岡本厚社長(62)によると、新型コロナウイルスの影響で2月からキャンセルが相次ぎ、計約6千万円の損害が出ているという。ただ「売り上げ以上に、球児を受け入れるときはいつも楽しい。出場できなかった球児のことを考えると本当にかわいそう」と気遣った。

 アパホテルは大阪市内の4軒で計4校を受け入れる予定だった。大阪・肥後橋駅前のホテルでは、選手の宿泊に向けて客室やフロアの消毒や換気を施すなど、対策を強化してきたという。総支配人の若宮昌志さん(42)は「無観客での試合を想定して準備をしてきたが、仕方ないです」。大会中はスタッフが甲子園で応援するのが慣例になっていた。「選手たちは夏に向けてまた頑張ってほしい。万全なサポートができるようにお待ちしている」とエールを送った。

 選抜大会の総入場者数は例年、50万人前後に上る。記念大会で通常より4校多い36校が出場した2018年は54万人。昨春は48万人が甲子園に詰めかけた。

 関西大の宮本勝浩名誉教授(75)=理論経済学=は、大会中止による経済損失について、約289億7005万円と試算した。「春夏の甲子園は学生スポーツで最大規模の経済効果がある。今回の中止決定は、他の大規模なイベントの開催判断にも影響を及ぼすのではないか」と話した。

 出場校が今大会と同じ32校だった過去3大会(16、17、19年)をもとに入場者数を約51万4千人と仮定。入場料や入場者の交通費、宿泊費を始め、飲食品やグッズの売り上げの消費額などから算出した。宮本さんは高校野球の大ファンでもある。「リスクを懸念した判断なので仕方はないが、高校生にとって一生に一回かもしれないチャンスが失われたのは、ものすごく残念だ」と述べた。(森岡みづほ、山城響、辻健治)

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