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天理・河西が1G3本塁打、大会新に「そうなんですか」

2019年11月18日15時45分

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 (18日、明治神宮野球大会高校の部 中京大中京10―9天理)

 打った瞬間に歩き始め、右手を突き上げた。1点を追う九回2死、天理の河西陽路(ひろ)(2年)が放った鋭い打球は右翼席で跳ねた。大会新記録となる1試合3本目のアーチ。ダイヤモンドを回り、ほえる。そこに、笑顔はなかった。

 175センチ、85キロ。ちょっとふっくらした体格の一塁手は、チームのムードメーカーだ。「試合中、いつもニコニコしている子なんです」と中村良二監督。50メートル走のタイムは「7秒前半くらい」。足に自信はないが、「中学時代から長打が自分の持ち味でした」。天理の強力打線のなかでも、鋭い振りには自信があった。

 そんな左打者は、1点リードの二回、まずバックスクリーンに運んだ。「一番感触がよかった」というソロ本塁打に、笑顔がこぼれた。2本目は、五回に右越えへ。満面の笑みでベンチに戻ると、中村監督から「3本目はないな」と言われた。笑って「はい」と答えた。

 九回の打席だけは、表情が違った。相手は最速148キロを誇る中京大中京のエース右腕、高橋宏斗(2年)。凡退すれば試合が終わり、長い冬に向かうことになる。「打てなかったら負ける。こんな場面、二度とこない。全身全霊を込めて振った」。必死だった。落ちるツーシームに体が反応し、快音が響いた。

 かつて第44回大会(2013年)の飯塚悟史(新潟・日本文理)や第46回大会(15年)の藤嶋健人(愛知・東邦)ら14人がマークした1試合最多本塁打(2本)を更新。試合を振り出しに戻した。しかし、直後の守備でサヨナラ負け。河西はちょっと寂しそうな顔で整列に加わった。

 試合後、3本塁打が新記録であることを報道陣の問いかけで知った。「あっ、そうなんですか。とてもうれしいです」。また、えびす顔に戻った。(小俣勇貴)

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