
先発した綾羽の早津康生投手=2019年10月26日午後0時22分、佐藤薬品スタジアム
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秋季近畿地区高校野球大会(近畿地区高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)は26日、奈良県橿原市の佐藤薬品スタジアムで1回戦2試合と準々決勝1試合があり、京都翔英(京都1位)、履正社(大阪2位)が準々決勝に、智弁学園(奈良1位)が準決勝に進んだ。27日は準々決勝3試合がある。第1試合(午前9時半)は大阪桐蔭(大阪1位)―明石商(兵庫2位)、第2試合(正午)は奈良大付(奈良2位)―天理(奈良3位)、第3試合(午後2時半)は京都翔英(京都1位)―履正社(大阪2位)。
■強力打線相手に思い切って投球 綾羽・早津康生投手
(履正社13―4綾羽)
序盤、早津康生(はやつこうせい)投手(2年)は慎重になり過ぎてボール球が増え、四球で走者をためた。
「失点して開き直れた」
3失点した二回、なおも2死満塁フルカウント。
思い切って右腕を振り、内角高めに直球を投げた。
詰まった打球は、内野手のグラブに。仲間とハイタッチしベンチに戻った。
三、四回は、ストライクゾーンで勝負する投球に切り替え、強力打線を無安打に。だが五回、カットボールを投手に本塁打され、そのまま敗れた。
低めの制球で、凡打の山を築くのが持ち味。昨年夏、捕手で2歳上の兄・昇実(しょうま)さんとメンバー入りしたが、決勝戦で敗れた。
今秋の新チームからエースを託され、県大会は3回戦で公式戦初完封。3位決定戦でも完封した。
課題は、球速と変化球のキレ。「強打者相手でもストライクで勝負したい」
この日の試合前日、兄が「リラックスして」とLINEをくれた。兄弟の念願「甲子園出場」は、夏に持ち越された。(安藤仙一朗)