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石川)「必笑」貫いた星稜 楽しんだ甲子園

2019年8月24日03時00分

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 「この夏、誰よりも野球を楽しんだ」

 甲子園準優勝に輝いた星稜。エースの奥川君は決勝を終え、そう言った。3回戦で智弁和歌山とのタイブレークの延長14回を投げきった後、準決勝と決勝に登板。肉体的にも精神的にも限界に近い中、チームが掲げる「必笑」を貫く姿が印象的だった。

 奥川君とバッテリーを組む主将の山瀬君も同じだ。石川大会では重圧から硬い表情だったが、甲子園入りしてから、明らかにのびのびプレーしていた。

 この夏、特に甲子園で、星稜は「笑顔」とともに記憶された。なぜ笑顔でプレーしていたのだろうか。

 星稜が「優勝候補」と目された大きな理由に、絶対的なエース奥川君の存在、そして奥川君と山瀬君という全国屈指のバッテリーがあった。それは、ややもすると「奥川の星稜」「奥川頼み」のイメージに近かった。石川大会では、奥川君の打撃で勝ち上がった試合もあった。

 しかし、甲子園では、試合ごとにヒーローが生まれた。打線や控え投手が、エースを助ける場面が何度もあった。1回戦の旭川大戦では、甲子園初打席の大高君が適時打を放った。2回戦の立命館宇治戦は、先発の荻原君が好投。そして延長14回タイブレークを制した智弁和歌山戦。奥川君の球史に残る23奪三振の力投に、福本君がサヨナラ本塁打でこたえた。

 選手はこの試合で、済美にタイブレークで敗れた1年前の記憶を振り払い、「強さ」を実感。大きな分岐点になった。自信と勢いを手にした選手は準々決勝、準決勝と存分に力を発揮し、快勝した。

 チームは「奥川の星稜」でも「奥川頼み」でもなかった。準々決勝のベンチでは、再び登板した荻原君に氷を運ぶなど、裏方に徹する奥川君の姿もあった。誰もがチームの一員として、チームのために全力でプレーし、支え合っていた。野球ができることを楽しみ、そして、その楽しさは見る側にも伝わってきた。

 強く、そして魅力あるチームに成長した星稜は、甲子園の大観衆も味方につけていた。

 それでも、北陸勢初の夏の優勝という悲願には届かなかった。足りなかったものがあったのか。それとも、野球の神様のいたずらなのか。

 その「宿題」は、下級生が引き受ける。荻原君のほかにも、2年生が頼もしい活躍を見せた。決勝で同点適時打を放った3番の知田君、準々決勝で2打席連続本塁打の4番の内山君は、新チームでも主軸を担う。準々決勝の満塁弾で一躍ヒーローになった今井君も楽しみな逸材。2回戦で登板した寺西君は悔いの残る投球だったが、「荻原に負けない」と闘志を燃やす。

 今大会、北陸三県の代表はいずれもベスト16に名を連ね、「北陸強し」を印象づけた。なかでも、4季連続で甲子園の土を踏み、2018年春から3季連続で北信越大会王者になった星稜が、期待通りの輝きを放った夏だった。

 北陸のライバルは、その輝きを目に焼き付け、さらに努力するだろう。星稜時代が続くのか、新時代が始まるのか。夏が終わっても目は離せない。

 ■地元で保護者ら祝福 準優勝報告会

 24年ぶりの甲子園準優勝から一夜明けた23日、星稜の選手は地元に戻り、生徒や保護者の祝福を受けた。

 金沢市御所町の系列大学の講堂で午後5時半から準優勝の報告会があり、吹奏楽部が奏でる伝統の「星稜コンバット」にあわせて選手が入場。「おめでとう」の声と拍手が起こった。

 林和成監督(44)は「選手たちの成長を一戦ずつ感じながら、皆さんのおかげで準優勝することができました」とあいさつ。山瀬慎之助主将(3年)は「甲子園で後悔なく戦うことができた。自分たちの代は優勝できなかったですが、後輩には全国優勝して欲しい」と話した。(岡純太郎)

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